先日、ある生徒さんの演奏を聞いて、
「ここがとても良かったです!」とお伝えしました。
ところが、
まぁ、私の思い過ごしかもしれませんが、
私のかなりポジティブなコメントに対して、
その方は、
なんとなく、腑に落ちないような、
あまり嬉しくないような顔をなさっています。
さて、
それはどういうことかと、想像しますに。
まず、
私が良かったと感じている場面というのは、
*ピアニストの力が抜け、
*コントロールを手放し、
*心がふと動き、
*音が自然に流れたところです。
その方の本来の魅力が勝手に出てきた、という場面です。
そういう瞬間は、
もちろんご本人には気づきにくいところです。
感覚がまだそこに追いついていませんから、
「え?そんなところ?」となります。
そこは、
ご本人が意図していない、本物の瞬間です。
その一方で、
まだ経験の少ないピアニストは、
* うまく弾けたところ
* 自分が頑張った、難しかったところ
* 交通標識?(フォルテ、ピアノなどの指示)を守ったところ
などが、褒められる価値のあるところ、
と、考えておられることが多いです。
音楽というのは、
正しいものというより、
心が動くとき、「あぁ、いいな」と感じます。
そのあたりを見据えられるようになると、
技術と音楽性の2つが相まって、
一段と上達していくようです。
そして
なにしろ、
ここから、本当のおもしろさが
始まっていくと思います。
Chiyo
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フランス在住ピアノ講師
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