2020年7月14日火曜日

異文化なのに、ピアノを弾きたい人たち


日本で教育を受けた私は、
いろいろな偶然がかさなって、
フランスに渡り、
40年近く、フランスの音楽院で、
ピアノを教えています。

もともと、
父が、クラシック音楽好き。
ですから、
ピアノを選んだくれたのは、父です。
私、では、ありませんが、
その後、自分で、楽しくなってきて、
だんだん、
深みにはまって行ったのです。

けれど、ひとつ、不思議なことがあります。

なぜ、日本人が、西洋音楽を、
ひきたくなったか、ということです。

たまに、
お琴、三味線、尺八の演奏をテレビで見て、
うーん、と、うなってしまう。
よくわからないはずなのに、
やっぱり、
どこか、しっくりくる部分があるのです。

さて、
戦後、私の親たちが、
西洋に、あこがれたのか、
よく知りませんが、
着物をやめて、洋服に、
日本音楽をやめて、ピアノに、と、
うつっていったのは、
今、
私は、クラスの中で、同じようなことを見ます。

私は、
外国から移民の人がわりと多い地区で、
教えています。
私のクラスには、
30年前は、フランス人しかいませんでしたが、
今では、様子がちがいます。

もちろん、書類上は、フランス人ですが、
出身は、

たとえば、
2020−21年度の私のクラスを見てみますと、

*モンゴル
*ポルトガル
*アルジェリア
*スペイン
*イスラエル
*イタリア
*カメルーン
*コンゴ
*モロッコ
*アイルランド
*コモール
*トルコ
*ロシア
*マダカスカル
*セネガル
*イラク
*日本(私)

の人たちが。
あとは、
フランス系のフランス人ですが、少数派になっています。

まぁ、楽しくなる、ミックスのクラスです。
ピアノをどう習うか、を、よく知らない人もありますから、
一から始めます。
時には、
ゼロから、始めます。
(ピアノがないのに、クラスに入ってくる人もあります)

そんなわけで、
私も、こういうみなさんと、
同じようなおいたち(?)で、
西洋音楽を習うことになっていますので、
なんだか、他人事とは、思えません。

ピアノは、
異文化の人たちにも、
たくさん愛されているようです。



Chiyo

動画添削レッスン
フランス在住ピアノ教師
月3000円 短期、長期。

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