2024年3月26日火曜日

これがないと、ちっとも上手くなれない

先日テレビで、心に残った言葉がありましたので、
書いておきます。

先週は、ちょっと風邪をひいていました。
やっと起き上がれるようになって、
まぁ、テレビも見られるようになった時。

とてもマニアックな世界を見せてくれる番組を見ました。
ラーメンを自作する人たちのコンテスト。

ファイナリスト3人は、
自由自在に、
課題「あなただけにしか作れない塩ラーメン」を、
創造していきます。
2週間かけて準備。
そして、本番スタジオでは、
審査員の前で、1時間半作り上げます。

ピアノコンクールを体験したことのある方は、
ちょっとは共通点があるような気がして、
手に汗をにぎるかもしれません。

さて、
みなさん、ものすごいレベルの
追求の仕方です。
ラーメンとはいえ、これですと、
もう、芸術のはんちゅうに入るといえます。

そして、
最後、審査員の一人、フランス料理のシェフ(日本人)
がおっしゃっていた言葉。
それが印象に残りました。

「何を伝えたいか、何を言いたいか、がわかっていること」
というようなことです。
あぁなるほど、
実に、その通り。

ピアノでも、私は、技術に気を取られて、
結局、何を言いたかったのか、
忘れている時があります。
特に、コンクールのステージで、そうなります。

そして、
そういうケースも、よく見てきました。
それが、
ラーメンの世界でも、そうなのですね。
なるほど。

そして、これは、
ピアノのどんなレベルの人にも言えることだと思います。
これをわからずに、ただ「上手くなりたい」だけでは、
なかなかうまくいきません。
逆に、それがわかっている人は、
上達が早いです。




* まとめ

「この曲で、何を言いたいのか」を、わかっていること






Chiyo

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2024年3月18日月曜日

「そんなことが今の自分にもできるのか」と思わせてくれた


今日は、「ふだん塾」受講生の Judyさんの体験談を
ご紹介します。
私と同年代のJudyさんは、
ずっと暗譜はできないと思っておられましたが、
今回、できるようになりましたので、
喜んでおられます。
それどころか、さらに音楽的に、ぐっと上達なされました。
さらにステキな演奏になってきました。

ご存知の方もあると思いますが、
プロのピアニストとして、私は、ピアノで暗譜することは、
大して問題にしていません。

暗譜であろうが、なかろうが、
大事なのは、聞こえてくる演奏だと思っています。

けれども、
今回は、数年来の受講生でおられるJudy さんに、
暗譜することをご提案したのには
ワケがあります。

まず、ご本人は暗譜できないと思っています。
そんなはずはないのですが。

次に、あまりにも楽譜を見つめて演奏されているために、
目が活発になりすぎているということがあります。
その分、
耳がおろそかになっている疑いは、あります。


というわけで、
少しずつ、暗譜をする練習をしていただきました。
やり方は、ここでは省きますが、
その時の、メッセージのやり取りを、
ご紹介したいと思います。




*****


 2024年 1/31


暗譜の件、わずかな一歩ですが、

前回の課題を終えた時、実はとても頭がスッキリした感じがしました。

普段使っていない脳の部分に 足を踏み入れて開拓したような感覚でした。

人間は日々慣れた営み以外のことを あえて行おうとしないから、

新たに開発されることがなくなって どんどん衰えていくんですね。

今回の課題は 今まで踏み入れてこなかった部分が回転し始めたような感覚でした。

小さな事ですが、

そんなことが今の自分にもできるのかと思わせてくれた瞬間でした。

先生の粘り強い指示のお陰ですね(笑)


バッハはやはり先生の演奏が物語っていますね。

同じ曲なのに、自分の演奏とは全然違うことがよくわかります。

これからは内なる耳を頼りにする感覚を捉えられるようになるといいです。


2/1


Chiyo先生

こんばんは♪


ショパン、良い方向に行っているとのこと、とても嬉しいです!

スタジオのグランドピアノが良かったのかもしれません。

音量を抑える為にウナコルダも使っています。

暗譜を試みたのが良い結果を生んだということでしょうか。

もっとうまく弾けるように頑張りたいです。


夫にも今動画を聞いてもらいました。

お正月に息子の家で聞いた時よりも 全然良くなっていると言ってくれました。


*指がバタバタせず、無駄な動きが減ってきたこと。


*入口と出口のつなぎ目の部分が自然になってきたこと。


*目指す曲想の方向性がわかりやすくなってきたこと。


このようなコメントをくれました。

絵の世界ととてもよく似ているといつも言っています。


先生も歯の治療後は、くれぐれも無理なさらず、

お大事になさってくださいね。


ありがとうございました😃


Judy



2/6


Chiyo先生

レッスン動画をありがとうございます♪


自分ではほとんど自覚がないですが、進展していると聞いて嬉しいです。

バッハ935の前半はなぜ全部暗譜できたのか不思議な感覚です。

引き続きがんばりたいです。


今息子が体調を崩して寝込んでいるというので、***に来ています。


家に帰ってゆっくり課題を見直します。

インベンションも改めてまた弾いてみます。


それではまたよろしくお願いします🙋‍♀️




3/3


Chiyo先生

指の具合がまだ悪い中、レッスン動画をありがとうございます♪

先生に褒めていただいて、本当に嬉しいです。


私の音楽性というものがどんなものか、

自分ではまだわからないですが、

とりあえず弾きたいように弾くということ、

自分の感性に耳を傾けて表現したいように弾くことの大切さ

やっと気付かさせていただいた感じです。


もっと若い時に気づいていれば、

もっと上手く弾けるようになっていたかも…と思いますが、

今そのことに遅ればせながら気付いたのは人生の収獲です。


ありがとうございます😊😊😊


Judy




*****



暗譜をすることが目的ではありませんでした。
目的は、より耳を活発にする、ということでした。
そして、副産物として、
暗譜で弾ける、のですから、
これまた楽しいことではないかと思います。
自由な感じがすると思います。


「とても頭がスッキリした感じ
がしました。

普段使っていない脳の部分に 足を踏み入れて開拓したような感覚でした」


↑ それにしても、冒頭の、これは、すごい体験だったのではないかと
想像します。
着々と練習をなさっている、その賜物だなぁと思いました。

ステキな体験談をどうもありがとうございました。






Chiyo

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2024年3月16日土曜日

譜読みに、時間がかかる


ピアノ初心者の方から、たまに、

譜読みに時間がかかります、ということ聞きます。

譜読みに時間がかかるのは、
ある程度しかたありません。
私も、小さいころ、
譜読みの期間が苦手でした。
実は、今でも、あまりこの作業が好きではありません。

やはり、
指が曲を覚えてくれて、
自由に弾けるようになる瞬間が、待ち遠しいです。

ところで、
楽譜の読み方の話です。

ほとんどの場合、
ヘ音記号とト音記号と、
2つの違うシステムの音符を、並行して読んでいます。
これは、すごい能力だと思います。

そうでない楽器もあるのです。
一度に1音しか出さない楽器。
それと比べたら、ピアノの譜読みは、
かなり複雑なのです。

その時、
あなたの目は、どのように働いていますか?
漠然と見ていますか。
それとも、
下、上、下、上、でしょうか。

慣れてくると、
漠然と見ているようにも思えますが、
実は、(私の場合は)和音など、
下から上、
下から上、ということを繰り返しているようです。

(まずは片手ずつ、次に両手で)

特に、初心者の方は、
そこを意識して読むと、
譜読み速度の効率が上がるのではないかと思います。


* まとめ

譜読みをできるだけ早くする
→ 下の音から上へ、と読む


 


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2024年3月11日月曜日

もっとキビキビと、カッコよく弾きたい


もっと、すっきりと、キビキビとした音で、

かっこよく弾きたいのに、と思います。
特に、
8分音符や、16分音符が並んている時。

そういう時は、ごたごたと考えずに、
リズム練習をします。
片手ずつです。

1)ターッタ、ターッタと。
そして、その逆、
2)タター、タター。

それが終わったら、
(これは、私のオリジナルなのですが)
3)元気のいい、フォルティッシモの、スタッカートで
弾きます。

ちょっとゆっくり目で、
上から指を落とすように。
すると、手が響いて、少しインパクトがあります。
それは、
以前にガッテンという番組で見た、
「かかと落とし」という体操と似ているようにも思います。

(もしかすると、
同じように、骨にも影響があるかもしれない、と
このごろでは、ひそかに思っていますが、
実際どうなのかは、よくわかりません。
体に良さそうな気もします)

いずれにしても、
こうすると、てきめんに、指が器用になって、
うまく弾けるようになります。


* まとめ

きれいに弾きたくなったら、リズム練習。
そして、ff のスタッカート練習も。










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2024年3月7日木曜日

上達のコツ


 音楽表現で、大事なことがあります。

ここを、押さえておくと、
上達が、ぐんぐん進むように思います。

それは、
自分は、ここで、何を言いたいのか、
何を表現したいのか、を、
はっきり感じている、ということです。

それがなくて、
ただ、先生に言われたことを、
そのままやってみるだけでは、
なかなかうまくいかなかったりします。

先生は、あのように言われるけど、
私は、ここは、絶対こうしたい、
こういうことを、表現したい、
というのが、強くある、のがいいのです。

そうすれば、
先生は、「それを言いたいのですね。
それだったら、このように表現したらいいでしょう」などと、
お手伝いすることができると思います。
(理想的には) 

それがわかっていると、
今まで先生に頼っていたのが、
自分を頼って、表現することができるようになります。
色々なことが、
どんどん進むと思います。


* まとめ

「何を言いたいのか」を、わかっていることがコツ






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2024年3月5日火曜日

理想的な、親指のくぐらせ方



ピアノでスケールを弾くときの動きで、
「指くぐらせ」という動きがあります。
それについては、私が日本で習ったのと、
フランスでよく聞く説明では、ちょっと違いがあります。
どうするのが理想的なのでしょう。

たとえば、のぼりスケールを弾く時、
右手では、
1-2-3 と弾き、次に、1-2-3-4と続く、
その3から1への動きです。

そこがスムースに行くと、いいレガートになります。

「はい、今、指くぐらせをしました!」というのが、
ピアノの音にあらわれないように、
いろいろ工夫します。

さて、
フランスでは、手は、絶えず前を向いていなくてはならず、
コンパスのように、回転運動するのは、いけない、と
説明する人が多いです。

私は、
手首は、ゆるんでいる方がいいと思います。
まずは、3の指までふつうに弾いて、
その打鍵のすぐ後に、さっと、コンパスの動きをする、
そして、親指を次のキーの上に置く、というのが、
いいと思っています。

そして、手首がしっかりゆるんでいれば、
最小限の動きで、
なめらかに行くのではないかと思います。 

なお、
下りスケールでも、同じことが言えます。
まずは、1でふつうに弾いて、
その後に、さっと、
次の3や4を持ってきます。

その時には、親指を軸に、
コンパスのような動きを使います。


* まとめ

親指くぐらせの時に、
動きをスムースにする工夫




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2024年3月4日月曜日

「スグルー」をご存じですか?(ピアノとは少しだけ関係がある)



先日、よく切れるギザギザナイフで、
パンを切っていましたところ、
パンのみならず、指先まで切ってしまいました。

あら大変、
しばらくは、ティシューを巻いて、
おさまるのを待たねばなりませんでした。
3、4日たって、
まぁ、表面的には大丈夫になりましたが、
切りどころが悪かったようです。
ちょっとさわるだけでも、痛みがあります。

パソコンのキーボードでも、
そして、なんといってもピアノのキーを
使うときに、痛むのです。
それは、一週間たっても、です。

これでは、一本の指のせいで、
残りの9本まで、なまってしまいます。
いつになったら、ピアノは弾けるようになるのか、と考えると、
どうも気に入りません。

そこで、思いついたことがあります。
指ぬきのようなもの、です。
そういうキャップがあれば、痛みもなく、
キーボードにさわれるでしょう。
そのために、いいものがあります。
スグルーという粘土接着剤です。

しばらく前に、ある人に教えてもらってからは、
我が家では、
冷蔵庫に、いつも用意しています。
(冷蔵庫のほうが長持ちする)

ご存知の方もあるかと思いますが、
この粘土接着剤は、本当に優れものです。
パソコンのケーブルでも、
こわれた食器でも、
クツでも、
なんでも丈夫に直ります。

もう、何度も便利にお世話になっています。
そして、今回は、このキャップです!
まるで、歯医者さんのように、
もしくは、ギブスのように、
中にティシューをつけて、
指キャップを作ってみました。

一晩たって、固まりましたので、
試してみますと、
便利に使えることがわかりました。
うれしいです。














おかげで、
今朝からは、ピアノを弾けますし、
(コンサートレベルでしたら、
ちょっと困るかもしれませんが)
痛みなしで、パソコンも打てます。

スグルーは、スグレ〜ものです。
感謝!















 


Chiyo

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