2025年1月13日月曜日

ピアノで、自由度を感じていますか

めんどうくさい譜読みをしたり、
指づかいに注意したり、
ここはどの声部をメインに歌わせようか、などなど、
ピアノには、
ずいぶん細かい作業が多いです。
先生も、うるさいことを言います。

それでも、
この苦労を通り越せば、
その後に自由が待っている、というのは、
大人になった私たちには理解できることです。

まるで、
「いや、いや」と地面に身を投げて駄々をこねている子供に、
社会のルールを教えるようなものです。
大人になった時に、
自由度が増すわけです。
法に触れたりして、
かなりの自由度を失ってしまうリスクも下がります。

さて、
そんな風に、
立派に育った大人が落ちるワナがある。
ピアノについての話です。
とても微妙なので、
なかなか目には見えませんが、
確かな割合で存在しているようです。
これは私自身が落ちたワナです。

それは、
本番で弾くときに、
すべてをコントロールしようとすることです。
準備万端に練習したものを、
まるでCDのように、同じように再生しようとすること。

これは、必ず失敗します。

まず、
完璧に同じことはできませんし、
また、
そのことで音楽的にがんじがらめになります。
ミスを恐れるようになり、
かえってミスをし始めます。
恐れているので、
音楽性から、だんだん離れていきます。
などなど、
良いことはひとつもない。

それとは逆に、
コントロールしない、
これはむしろ即興、と考えて、
「何を伝えたいか」だけに集中していくのです。
すると、
だんだんと、潜在能力が表面に出てくるようになります。


それが、素晴らしいのです。
自由感、というのか、
自己実現、というのか、
言葉では言い表しにくいですが、
あ、こんなことが言いたかったんだ、
こんなこともできるのだ、という感じがします。


これはとても楽しいものです。
そして、何より、ラクなのです
音楽(ラク)です。
これは、どんなレベルの人でもできます。

また、これは、
そうなってしまうもの、ですので、
人工的に一生懸命作ろうとしても、
できません。


たぶん、同じことが、
どんな芸術活動にも言えるのではないかと
思っています。





* まとめ

すべてコントロールしようとしない。
いったん、この仕組みがわかってしまえば、
練習の仕方もおのずからわかるようになる。




Chiyo

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