きのうは、パリ近郊にあるピアノ工房に行きました。
ピアノのハンマーを交換する、という
大工事をしてもらっている工房です。
この楽器は、
20数年、ガンガン弾きましたので、
ハンマーが、ちょっとくたびれ気味です。
音質が、ハキハキしなくなってきました。
ということで、
一大決心をして、とりかえることにしたのです。
ですが、それは、
パソコンのバッテリーを交換するよりは、
もうちょっと時間がかかります。
作業も、とても複雑です。
ハンマーをとりかえた後は、
88本、すべてのハンマーの調整をしてもらわないとなりません。
6週間かかりましたが、
やっと終わったということで、
試しに行きました。
お願いした通り、
すき通った、
響きの長い、
キラキラした音が特徴になっています。
(私は、
キラキラした「中立的な音」をお願いしてあります。
それは、どういうことかと言いますと、
もともとキラキラした音ならば、
それを、曇った音にすることは可能ですが、
もともと、個性があったり、
ほんわりした音ですと、
キラキラした音を出すことは、ほぼできないからです。
そして、どんなレパートリーにも
向くように、「中立的」な音がいいです)
これで、オッケーです。
ホッとしました!
もし、不満でしたら、
また、テクニシャンと相談して、
注文をお願いし、
また、試しに来なくてはならない。
それは、ちょっとおっくうでもあります。
なぜかと言いますと、
言葉でいろいろ説明しても、
それがうまく反映されるとはかぎらないのです。
とても微妙なのです。
ですので、とても安心しましたし、
テクニシャンの素晴らしい技術に、
脱帽です。
こんなふうにまた、新しく生まれ変わった楽器。
早く来ないかしら、と、
わが家に配達されるのを、首を長くして待っています。
Chiyo