2020年8月28日金曜日

スピード出しすぎは、あやしい


音楽院の、私のクラスの生徒さんで、
たまに、スピードマニアの人が、います。

だいたい、若い人は、
スピード出して弾くのが好きなようです。
中でも、
「こんなに速く弾けたゼ!」と、
得意げな、生徒さんも、あります。
男の子に多い。

もちろん、
その気持ちは、わかります!
私は、スゴイスゴイと、拍手の気持ちです。

ただし、
いろんなテンポで弾くのも、メリットがあります。
ゆっくりテンポで、
虫メガネで見るように、細かいことを、
お勉強する、そんなことも、いいことです。
でも、なかなか、わかってもらえません。
なんってったって、
スピードは、気持ちいいようです。

そんなとき、
私は、どうするかというと、

「そのテンポでしか弾けないのは、ルーシュだ」といいます。
ルーシュというのは、
フランス語で、あやしい、という意味です。

すると、やっと、「は?」となります。
もしだめなら、
さかさ言葉にして、「シュルーだ」といいます。

(さかさ言葉というのは、若者のあいだのスラングみたいなものです。
お笑いの「たね」のことを、「ネタ」というような)

そして、
「シュルーか、そうか。なんとかしなきゃ」
となります。

私は、さかさ言葉はあまり使いませんが、
こういうときは、
あぁ、使ってよかった、と思います。


Chiyo



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