2022年6月30日木曜日

こちらも、グッときてしまう


フランスの音楽院では、
けっこうソルフェージュが、きらわれています。
私の勤めるところでも、
楽器を習う生徒さんが、やめていく時の第一の理由に、
「義務ソルフェージュ」があがっています。

楽器を練習するのだって、
たまには、アキアキすることもあるくらいなのに、
その上、
ソルフェージュなんて。。。という感想になるようです。
特に、中学生。
まぁ、わかります。

さて、
先日、やはり同じ理由で、
ピアノをやめていく中学生の女の子がありました。
グッときてしまったので、書いておきます。

***


いつも、
ちょっとふてくされているような感じの生徒さんです。
ピアノは、まぁまぁ練習していますが、
それより、今は、
バレエだとか、クライミングだとか、
別なことをやりたい、と言っています。

でも、やめると決めてからは、
どういうわけか、張り切ってピアノを練習するようになります。
最後のレッスンでは、
もう、がんばって、曲を最後まで仕上げています。
なかなかいいのです。
「へぇ、こんなに練習したの、初めてでしょう?」
「うん、自分でもすごいと思う」

そして、
時間が来ても、なかなか帰りません。
ちょっぴり照れながら、
「今まで、ありがとうございます」なんて、言っています。
また、
時間かせぎなのかどうだか、
「あらまぁ、きょうは、先生と同じコーディネートですね!」なんて、
全然関係ないことも、言います。

見れば、
彼女も私も、白いTシャツなのは同じですが、
私は、オレンジ色のパンタロン、
彼女は、からし色のショートパンツです。
オレンジとからしでは、ぱっと見では、あまり似ていませんが。
そう見えてしまったのかどうか。

「先生のおかげで、
ピアノが好きになりました」なんていうフレーズが、
とうとつに飛び出してきたりもします。
前もって、言うことを準備してきたのかどうか。

今まで、あまり愛想が良くなかったので、
この言葉には、
ちょっとびっくりします。
私も、なんて言っていいかわからなくなります。

思いついて、つとめて明るく、
「また、いつでも、顔見せにおいで」と言えば、
「えーと、何曜日だったらいいですか?」と聞いてくるのです。

可愛らしいなぁ。
そして、
なんだか、
こちらまでオロオロしてしまいます。

まぁ、いいか、
ピアノが好きになったみたいだから、
この先、うんと楽しめるでしょう、
少しは、お役に立てたかな、と、思いました。

家に帰ってからも、思い出しては、
うれしいのが半分、
なごりおしいのが半分。
心がどぎまぎした瞬間だったなぁ、と思い返しました。











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2022年6月29日水曜日

ピアノとは関係ない話


きょうは、ちょっとローカルな話題になります。
東京に「江古田」というところがあります。
パーソナルな理由で、
私には、とても馴染みのある場所です。

それが、おかしなことに、この地名の読み方が、
よくわからないのです。
エゴタなのか、
エコダなのか、
住んでいる人にもわからない。

調べると、
2つの区がまたがっているのに、
区ごとに、読み方が違ったりします。
地下鉄の駅の名前も、また違う主張をしています。

そんなこと、
フランス住まいの私がどうして気にするのかと言いますと。

音楽院の元生徒さんが、
日本に1年間留学することになったので、
出発前に、ぜひ会いたい、と言ってきたのです。

彼女のメッセージを読んでいるうちに、
あ、この大学は、江古田にある、あの大学、と
思いましたので、

「Egota 」に行くんですよね、なつかしいです、
などと、メッセージを送ると、
いえ、
「Egota 」ではないんですが、でも、「Ekoda 」というところが、
近くにあるかもしれませんから、
ぜひ、行ってみたいです。

などと、よくわからないお返事がきます。
そして、ははん、と私も気づきます。
漢字の読めない外国人にとって、
これほどまぎらわしいこともないだろうな、
エゴタなのか、エコダなのか、
はっきりさせて欲しいだろうな、と思います。

私としては、
長年慣れ親しんだ「エゴタ」の方がいいですが、
私と同じように、
エコダの方がいい、と感じる方も、半分くらいはおられるのでしょう。

どうも決着はつきそうにない、
おかしな地名です、、、

と、
そんな話を、その学生さんに話しましたら、
ますます面白がって、
「ああ、早く日本に行きたい」と、
楽しみにしちゃっています。

8月の末に、出発予定だそうです。
コロナのせいで、出発が1年遅れたそうですので、
喜びは、さらに大きいと思います。








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2022年6月28日火曜日

ベートーベンの、筋肉


「今の若いもんは」と、お年寄りがフレーズを始めるやり方は、
ずーっと昔、
古代ローマ時代にも、そういう文献が残っているそうです。
きょう、私が書くことも、
そんな感じになります。

とはいうものの、
若い人も、そうでない人も、
同じく、対象になります。
、、というのは冗談ですが、

傾向として、
最近では、
ピアノタッチが浅くなっている人が多くなりました。

これに気がついたのは、
10年くらい前です。
もちろん、そうでない方も、たくさんあります。
ですが、
知らず知らずの間に、手首を高めにして、
パラパラと、軽く弾く人が増えているのも、たしかです。

たぶん、パソコンの習慣だと思います。

これは、仕方のないことで、
例えば、
テニスをやっている人は、
テニスっぽい手首の使い方になりますし、
フェンシングの人、
乗馬の人、
それぞれ、特徴が出ています。

ですので、たまには、
ベートーベンの時代には、
水道も、電気暖房もなかった、
だから
井戸へ水を汲みに行った、とか、
薪を運ばなくてはならなかった、という、
筋肉運動のことを、思い浮かべてみるのも、
役に立つかもしれません。
気を向けるだけで、
割とかんたんに、クリアできると思います。

それに、
今、現代のピアノは、
ベートーベン時代の楽器よりも、さらに、
タッチが深かったり、重かったりするのです。

それを使いこなせれば、
音の表現にも、また立体感が出てきて、
ますます、かっこよくなると思います。




* まとめ

パソコンタッチと、ピアノタッチは違うのだと、
思い出すだけで改善






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2022年6月27日月曜日

ミスタッチにこだわりすぎると


ピアノを弾いていて、何かをうまくしようとすると、
逆に、それがうまくいかない原因になっていることもあります。

それを無くしていくのが、
われわれ、教師の仕事かもしれません。

その大きな一つに、ミスタッチ問題があります。
どんな人でも、ミスタッチは無くしたいと思います。
そのために、
あまり慎重になりすぎて、
体を硬くして、
呼吸も止めて、
そろりそろりと進んでいくような弾き方になってしまいます。

それでは、技術的に逆方向に進んでいますし、
そんな環境では、音楽的に自由に表現できません。

ドラッグを利用して、
そういう硬さを減らすという手段もあるかもしれませんが、
これ自体が問題となりますので、それはさておき、

真っ向にやっていこうとしたら、
ミスタッチを受け入れるしかないと思います。
まるで、赤ちゃんが初めておさじでご飯を食べる時のように、
ボロボロこぼれてもいい、とする。
それでも、
「あ〜できた、できたネ」と応援しているうちに、
だんだん大きくなって、
しまいには、大人になって、
エレガントにお食事ができるようになります。

新しい曲を習っていくときは、
毎回、赤ちゃんのように、ボロボロ音をはずす。
それは、仕方ない、と割り切って、
おおらかにやっているうちに、
だんだん弾けるようになっていきます。
体も、リラックスしたままで、
音楽的にも良い演奏ができる、いい土壌ができると思います。


* まとめ

新しい曲を習うときは、
ボロボロ音をはずして、いいジェスチャーを優先










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2022年6月23日木曜日

ギッチョな方が、得かもしれない


 ギッチョと言っては失礼ですが、
私の生徒さんの中に、病弱で、
手が、ほんの少しこわばっている大学生の方があります。

あまり、スラスラ行きませんが、
そんなこと、かまいません。
できあがるのに、
平均より2〜3倍の時間はかかりましたが、
シューマンの小品を、弾けるようになりました。

とても味わい深い演奏です。
本人も、大満足ですし、
ステージでも、気持ちが良かった、と言っていました。

練習段階では、
そばで見ていて、
もどかしい気持ちはします。
あぁ、これほど苦労しているのだな、と
敬服の気持ちにもなります。

そして、
この先どうなるのだろうと思いきや、
練習したことは、必ず身についているのです。
だから、
まるで、石を積んで塀を作るように、
だんだんと出来上がっていくのです。

それが、一旦できたのに崩れる、ということはなく、
着々と進んでいくのです。
ものすごくノロイですが、いったんできたものは、
確かに、そこにあるのです。

思えば、
私のピアノ人生でも、
わりと簡単にできる部分と、
できない部分とがあって、
できないことは、ものすごく苦労しました。
だから、そのぶん、そこに力をつけられた、とも言えます。

よく思うのですが、
何かをすんなりこなせない、というのは、
そう悪いことでもないかもしれません。

しつこく、続けてやっていれば、
必ず、できるようになりますし、
それどころか、
それが強みになったりもするかもしれません。









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2022年6月22日水曜日

ペダルの使い方

ピアノのペダルの使い方。

結論から言いますと、
これは、なるべく、いろいろ試して、
各人がフィーリングで踏むのが一番だと思っています。

あとは、
もちろん、作曲者の指示にしたがいます。

ですが、
ペダル記号が書いてあるからといって、
その通りにしても、必ず成功するとも限りません。
これは、アートです(?)。
踏みかたによって、かなり、結果は変わってきます。

ですから、
先生に頼らないで、ふだんから、
いろいろ試してみるのがいいと思うのです。
耳を頼りに。

また、
一つアドバイスを、といえば、
ロマン派の作品でですが、

もう少しバスの音を、
長いことペダルをキープする方がいい、というところで、
律儀に、
踏み替えすぎていることがあるかもしれない、ということです。

多少、休符があっても、
ロマン派では、ペダルで響きをとっておくことも、
あるのです。
まぁ、それはケースバイケースですが、
踏みすぎを恐れて、
カサカサのペダルになっている時も、
あります。




* まとめ

ペダルは、耳を頼りに、いろいろ試す





 


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2022年6月21日火曜日

ピアノに、こき使われている感じ


ピアノは、人生と同じように、長期戦とも言えます。
山あり、谷あり。
それでも、マイペースで続けていくのが、
上達のコツとなると思います。
長く続けていれば、必ず、変化してきます。

ずいぶん前に、あるプロボクサーが言っていました。
これだけ長いこと続けられたのは、
「練習したくない時は、しない」ということを、
心がけてきたから、ということでした。

私も、それを聞いてからは、
ふだんの練習では、同じようにしています。
もちろん、仕事の依頼のある時とか、
コンクール、とか、
そういう時は、そうも言っていられませんが、
それでも、なるべく、自分の気持ちを優先します。

それが、私にとっての、
一番、楽しく弾けるコツだと思っています。

フランス人は、バカンス好きですから、
あまり、そういう心配はいりません。
日本の方は、どちらかというと、
ずっと詰めて練習なさる方が多いように感じます。

そんな日本にも、
学校には、夏休み、冬休みなど、適当なリズムがあります。
たまには、コーヒーブレークをとるのも、
いいのではないかと思います。

そのあと、また、
意気揚々としてきます。
ピアノに向かうのが楽しくなると思います。




* まとめ

ピアノは長期戦。
ダッシュばかりでは、息が切れます。
たまには、一息。






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2022年6月20日月曜日

ピアノで「鼻歌」


 私は、ピアニストは何も暗譜して弾く「義務」はないと思っています。
聴く人にとって、それが素晴らしい演奏であれば、
暗譜かどうかは、関係ないと思います。

さて、
そういう私ですが、
それでも、暗譜することの面白さ、というのも知っています。

強迫的に、暗譜しよう、と思うと苦しくなりますが、
「あぁ、これだけ私は弾けるのだ」という視点に立つと、
全く見え方が変わってきます。

何週間も練習していれば、
曲のメロディは、鼻歌でも歌えるようになるでしょう。
それを、部分的でいいですから、
ピアノでも「鼻歌って」みてください。
楽しいですから。

一小節だけでもいいのです。
出だしだけでも。

そうすると、
あぁ、やっぱり私の耳(からだ)は、
こんなにちゃんと覚えてくれていたんだ、と
いうことに気がつくと思います。

それは、楽しいことだと思います。
また、柔軟に、音楽的に弾けるようになる、
一つのきっかけとなると思います。


* まとめ


「暗譜」というと、堅苦しくなりますが、
これくらいは「鼻歌で」と思って弾く



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2022年6月17日金曜日

恥ずかしい時の、参考


 きのうは、恥ずかしいという気持ちについて、書きました。
恥ずかしいからといって、恥ずかしくないようにしよう、と
考えたり、
工夫をすればするほど、
がんじがらめになって、うまくいかなくなったりもします。

私は、趣味で、
ダンスを習っています。
その醍醐味は、特に即興の時です。
輪っかの中に出ていって、一人、踊るのです。
はじめは、かなり抵抗があります。
みなさん、同じようです。

さて、
それでも、そういう集まりに何度も参加しているうちに、
だんだん慣れてきてしまいました。
先生に言わせると、
慣れてしまえば、あとは、カンタンだということです。

私が、とても参考になった、
衝動的思い出というのがあります。
それ以来、考えがずいぶん変わりました。
それは、集まりで、ハンディを持った方々の踊るのを、
見ていた時です。
中でも、ダウン症の方々。
その、踊り方といったら!

喜びいっぱいで踊っているのです。
それは、「うまい vs. へた」という考えを通り超えて、
「楽しい vs. 楽しくない」という世界に入ってしまった感じ。
生き生き、どんどん踊っています。
とっても楽しんでいる様子!

こういう集まりでは、
とてもうまい人が踊った後などは、
気後れがして、誰も輪っかに入らなくなったりします。
「私なんか出てくる場面じゃない」という気持ち、
私もよくわかるのです。

でも、この方たちは、
そんなの関係ないようです。
ただ、楽しんでいます。
その楽しみを、
まわりの人にも、ガンガン届けています。

あぁ、それ、それ、それなのだ、と思いました。
とってもいいレッスンを受けたような気持ちになりました。
彼らは、私の師です。











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2022年6月16日木曜日

恥ずかしい気持ちの、正体は?

 


私が小さいころ、

なにが恥ずかしかったかって、

ピアノの発表会で、うまく弾けなかった時です。
8才くらいのときです。
ちゃんと弾けていたはずの曲なのですが、
突然、頭がまっ白になって、
にっちもさっちも行かなくなりました。

止まってしまいました。
足は、ふるえだし、
焦りました。
しばらくして、また続きが弾けたのですが、

その、いやな気持ちといったら、
そのあとも、
長いことひきずっていました。
ほんの一瞬のことだったのですが。

その後、
私も大きくなって、
そういうことに対策できるようになりました。
そして、
今なら、
まちがえたり、
つっかえたりすることは、恥ずかしいことではない、と
思います。

でも、他人がなんと言っても、
本人は、恥ずかしいのです。
そのことも、わかるような気がします。
恥ずかしがっている人に、
「恥ずかしがらないで」と言うのは、
あまり役に立たない、とも思います。

最近では、
ヒップホップの集まりで、
みんなの前で踊るのが、
毎回、恥ずかしいかったです。
でも、
しばらくやっているうちに、
慣れてしまいました。

その時に、
ずいぶん参考になったことがあります。
あした、そのことを書きます。

 



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2022年6月15日水曜日

レッスン室に住んでる人


先日、音楽院でのことです。

来週は来られません、という生徒さんがあったので、
「よかったら、別の日に、都合つけてもいいですよ」と
提案しました。
いつにしようか、という話になります。
あ、その日は、レッスンはありませんというと、
あぁ、そうなんですね、と、しごく感心しています。

どうしてかと思っていますと。
その女の子は、
私は、毎日毎日、
一日中レッスンをしているのだと思っていたそうです。

考えれば、
彼女が来るとき、私はいつもレッスン室にいます。
必ず、います。
ですから、そう思ったらしいです。
すごいことだなぁ、
私にはとてもできないなぁ、と思っていたそうです。
休みの日もある、と聞いて、
少し、ホッとしたようです。

そういえば、
ずいぶん前ですが、
私は、音楽院の、
レッスン室に住んでいるのだと思っている子供さんもいました。
行けば、必ずいる人。

そうか、そういう風にも考えられるな、と
思いました。



  






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2022年6月14日火曜日

ストピなんだから、自由に!


 日本の、ある受講生の方とお話をしていて、ストピの話になりました。
暗譜しなくても大丈夫か、ということです。
いいでしょう、とお話したのですが。

はたと、考えてしまいます。

クラシック音楽は、コンサートホールで行われて、
そのために、
チケットを買ったり、
楽しみにしていて、
当日夕方は、お出かけ服を着て、
聞きに行きます。
会場では、
プログラムを買ってもらったりした思い出があります。

幕あいには、飲み物を買ってもらったりもします。
最後のアンコールは、もう、楽しくって、
拍手にも、精が出てしまいます。

などなど、
そういう楽しい思い出があるものですから、
演奏者がステージに出てくるときの緊張とか、
第一音が出てくる、あの瞬間のことも、
よく覚えています。

さて、

それでは、ストピは、と言いますと、
日本のことは、よく知りませんが、
大勢の人が、自由に聞いているのだと想像します。

聞きたくなければ、通り過ぎますし、
興味があれば、ちょっと立ち止まって。

一方、弾く人は、
弾きたいから、弾くのでしょうが、
それぞれ、いろいろな気持ちで、だと思います。
練習の成果を発表しよう、と、緊張していたり、
ラクラク、得意げだったり、
もしくは、
心の慰みのためだったり、
単に弾きたいから、と、
いろいろでしょう。

私などは、夜おそく、
駅で人を待っているときなど、時間つぶしに、
弾いたりします。
駅構内で、よく響くのが、おもしろいです。

また、
バイオリンの人とのコンサートの前に、
リハーサルをしに行ったこともあります。
「めずらしい」と、楽しんでもらえましたので、
一石二鳥。
私の生徒さんの中には、
試験曲を練習に、行く人もあります。


ストリートアートは、もともと、
規則も何もなく、自然発生したのです。
社会の迷惑にならない程度で、
自由な発想で、どんどん弾いてもらいたいと思います。










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2022年6月13日月曜日

「大人ピアノ」は先生にとってどうなのか


 大人の受講生の方から、
「大人ピアノ」というのは、先生にとっては、楽しくないものなのだと
思っていました、ということを聞いたことがあります。

えーっ、そんなことはありません。

少なくとも、私は。

それは、
子どもさんのように、手が柔らかくないから、
とか、
将来性がないから、ということを思ってのことなのかもしれません。

とはいえ、
100歳くらいまで生きるのも珍しくない今、
時間は、けっこうあるのです。
定年の年になってから、一仕事始めるのもいいのでは、と
私は思います。

私にとっては、
子どもピアノは、それなりに面白いですが、
大人ピアノも、かなり、楽しいです。
まず、モチベーション問題が、ほぼありません。
わざわざレッスンを受けにくる方に、
ピアノの楽しさを宣伝する必要は、ないのです。
もう、ピアノが大好きでしょうがない、
どうやったら、弾けるようになるでしょうか?!と、
知りたくて知りたくて、という人が多いのです。


そのぶん、ムダなく、
技術的なこと、
音楽表現について、話をしていけます。
そこが、一番面白い、と感じるところです。

そして、
少しずつ進歩なさっているのをそばで見ているのは、
これは、子どもピアノも、
大人ピアノも同じです。

楽しいことです。








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2022年6月10日金曜日

繰り返し練習の、リピート効果

生徒さんの話をしました。

なるほど、これでは、
ロウソクの火で、
ヤカンのお湯をわかそうとしているような感じになります。
なかなか、曲が仕上がりません。

気がつけば、
そういう生徒さんは、他にもあったのです。
一人、とても聡明な中学生の女の子が、
伸び悩んでいましたので、さっそく、

「ここを繰り返し練習してみましょう」と、
レッスンで、それを実体験してもらいます。
そこは、20回くらいリピートしてもいいくらいでした。
紙切れに、20個の丸を描いておいて、
一回弾くごとに、色ぬり*をしていきました。

そういう練習を、いくつか、してもらいました。
もしかすると生徒さんは、
しごきにあっているような、
いじめられてるような気がしてるかな、と
私はちょっぴり気になりました。
「これは、罰ゲームとか、そういうんじゃないですよ。
こうやって、皆、練習してるんですよ」と、念を押しました。

そして、その間、
私は、することがないので、
そばで、腕立て伏せをしていました。
(といっても、あまり回数はできません)
少し、応援の気持ちも込めて。

すると、
だんだん、改善されてくるのが分かります。
スラスラ、弾けるようになってきます。
あぁ、こういうものなのか、と
多分、わかってもらえたと思います。

その証拠に、
それ以来、要領がわかったようで、
ぐんぐん、伸びています
お家でも、そうやって練習しているでしょう。

そして、彼女の楽譜入れに、
あの、さまざまな色に塗られた、20個の丸の、
あの紙が、
まるでお守りのように、いつも入っているのを、
私は、知っているのです。

私は心の中で、
「あぁ、やって良かった」と思いました。



(*私の色ぬりの色鉛筆は、ちょっと特殊です。
一本の芯に、4色入っています。
ですので、塗ってみるまで、何色が出てくるかわからない。
だから、私は、いつも面白がっていますが、
もしかすると、生徒さんも、楽しめたかもしれません)




 


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2022年6月9日木曜日

繰り返し練習の、リピート回数は


先日、ある男の子の生徒さんと話をしていて、
なるほど、と思ったことがあります。

とてもまじめで、きちんと楽譜を読んでいるわりには、
あまり変化がない、という感じがします。
ですので、思い切って、

リピート練習、って言いますけど、
あなたは、リピート、という時、
何回くらいリピートしてますか」

と尋ねたところ。

はっきりした答えが返ってきません。
ので、
「私だったら、だいたい8回です」と言えば、
「リピートって、週に何回、っていうことですか」という反応。

「いえいえ、一回につき。
例えばこの曲、この部分、うまくいかないでしょう。
だから、ここを繰り返し、ゆっくり練習するのですけど、
回数はどのくらい?」

と、続くのですが、話がよくかみ合いません。
どうやら、
リピート練習、というのは、
もう一度繰り返せば、それですむ、と思っていたようです。

日本のピアノの生徒さんで、
そういうことはないと思いますけれど、
なるほど、ここフランスでは、
そういう理解をしている人もある、ということが
わかったのでした。

それ以来、
他の生徒さんにも、同じ質問をしましたら、
やはり、目を丸くしている人がありましたので、
6〜8回くらい、繰り返す、という話をしたところです。

それで、効果があったという話は、
また、明日書きます。









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2022年6月8日水曜日

本番に強くなるための訓練



 動画を撮るときの、コツを、書きます。


動画添削レッスンを受けている方に、役立ちますが、
これは、
本番に強くなるコツでもあります。

発表会の時、
レコーデイングの時など、
なんでも、同じです。

たとえば、
おしゃべりするときのことを、考えますと、
ふだんは、ふつうに、話しています。
ところが、
いざ、面接だの、スピーチだの、となると、
緊張します。

「まちがえては、いけない」
という気持ちが、ものすごくふくらみます。
結婚式のスピーチなんて、
だれもまじめに内容を聞いていないかもしれないのに、
ものすごく、緊張したりします。
ふつうにしゃべれたらいいのに、と思います。

この気持ちは、わかりすぎるほど、よくわかります。

ですから、
動画の時くらいは、
別に、困ることは何もないので、
まちがえてもいい、とします。
だいたい、レコーディングの時は、
撮る回数をふやせばふやすほど、
苦しくなる、というのが、私の感想です。

昔なら、録音テープの量が限られていたので、
テイク5くらいが限度だったのかもしれないですが、
今は、無限に撮れてしまいます。
ある時、
「69回、撮り直しました」と教えてくれた生徒さんがいたので、
私は、びっくりして、ころびそうになりました。

それは、ちょっとやりすぎです。
だいたい、
3回を、限度としましょう。
1回でも、いいくらいです。
どうせ、(厳密に言えば)不完全です。
でも、いいところも、たくさんあるはずです。

もっとうまく弾けるはず、と、
欲を出したとたん、音楽がどこかへ行ってしまいます。
泣いても笑っても、3回。
そして、
弾くこと、つまり、音楽を、楽しむことに、
集中したらいいと思います。






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2022年6月7日火曜日

速いテンポにしたい時


 


速いテンポを選ぶときに、

注意していることがあります。

それは、
特に、メトロノーム指示があるときです。


まだ、こんなに速く弾けない、と、
毎日、練習をかさねて、
がんばって、
とうとう、どうにか弾けるようになって、
ぎりぎり、そのテンポで、弾きます。

そのぎりぎり切迫感というのは、
あまり気持ちのよいものではなくて、
腕も、筋肉がしくしく痛みます。

そして、
あとで録音を聞いてみますと、
どうも、いまいちです。

かろやかに、速く弾きたいのに、
実際は、
なにものかに追われて、
逃げ回っている、というような、そんな雰囲気が出ている。

そういうことを、
何年間もやってきましたが、
思うには、
そういう時は、
ほんのちょっぴりテンポをゆるめて、
余裕をだすと、いいのです。

まず、
腕が痛くなりませんし、
それでも、まぁ、速いテンポですし、
ブレスも、余裕もって、できますから
(ぎりぎりの時は、ブレスの時間が惜しかった)
躍動感が、出てきますし、
フレージングを大事にする余裕もでてきます。

自分の、今のレベルで、
どれだけ「かろやか感」が出せるか、
の方に、注目してみてください。
その方が、きっと、
あなたらしい音楽になるのではないかと思います。



まとめ



*テンポを上げるための、
できることをやったあとで、
ほんのちょっと、テンポを下げる

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