バッハを知ってる人は、多いと思います。
ドラマやアニメを見ていても、何か、びっくりする事件があると、
「トッカータ」というオルガン曲のさわりの部分が、
流れてきたりします。
実に有名な作曲家です。
大好きな人も、多いと思います。
私は、といえば、大ファンです。
私のクラスの若い人たちも、ほぼみなさん、
カッコイイ、と言っています。
だいたい、大人気ですから、
譜読みのめんどくささも、忘れてしまうくらいのようです。
それなのに、です。
日本の大人の受講生の方と、お話をして思います。
すると、なんとなく、ですが、
バッハからは、「苦い薬」のような雰囲気が、
かもしだされているのです。
これをやれば、ピアノが上手になれる、という
教則本のような、
がまんするもの、というような。
私のカンチガイかもしれないのですが、
もし、そうだとしたら、
ちょっぴり、残念な気持ちがします。
フランスでも、ある人から、バッハは「感情を抑えて弾く」とも、
ききました。
もちろん、それは、説明不足というか、
おかしな話です。
実は、バッハの音楽には、
ものすごく感情が込められています。
宗教的な感情の場合もあります。
インベンション&シンフォニアは、「歌い方」の練習曲だと、
バッハも言っています。
(チェンバロで、です)
(チェンバロで、です)
それを、どう表現するか、です。
もっと、もっと、スイングして、
「のる」音楽を追求して、弾いてみても、おもしろいと思います。
それに、フーガは、パズルみたいで、
おもしろいです。
モチーフが、自由自在に、すっ飛んでいったり、
いくつも声部があるのを、わけて色ぬりしてみたり。
だいたい、フランス語で、
フーガと言ったら、「家出」という意味です。
脱走です。「脱走曲」、なんて!
さらに、これをやってると、
かなり器用になります。
耳も、指も。
ピアニストにとって、
こんなに楽しい教則本はないのに、と
思うのですが!
Chiyo
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フランス在住ピアノ講師
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