2022年8月4日木曜日

独学的の、すすめ


 日本もヨーロッパも、暑いです。
そんな中、涼しい部屋の中で、ピアノを練習している方は、
ぐんぐん、上達なさっているようです。

それは、SNS 上でも、
受講生の方でも、見られます。

その底力といったら、
すごいです。
もう、弾きたい、
上達したい、と言う勢いがすごい。
これを拝見しているだけで、
私も、力が湧いてくるような気持ちです。

もう1つ、すごいなと思うのは、
(独学の方は、そうするしかありませんが)
先生の言うことに頼っていない、と言うことです。
ある程度、
自分のことがわかっていて、
どの方向に進みたいか、わかってらっしゃるということだと思います。

その辺は、
先生についている方も、見習ってほしいと思います。
先生についていれば、
必ず、上手に弾けるようになるか、というと、そうでもありません。
先生だって、
伝えられないことはあるのです。

まずは、
ご自分で、どう弾きたい、とか、
この曲は、こんな感じを出したい、などを、
はっきりさせておくといいです。

その上で、
どこかで適切なアドバイスがあれば、
もう、鬼に金棒です。


* まとめ

独学の人から、学ぶ



Chiyo

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2022年7月28日木曜日

たまには、「何もしない」


 私の好きなドイツ作家のエッセイに、
「無為のすすめ」というのがあります。
なんのことだろうと、不思議に思いながら読んでいますと、
最後には、
イタリア語で「ファルニエンテ」という訳が出ていましたので、
そうか!と、
ひざを叩いて、納得します。

どういうことか、と言いますと、
「何もしないこと」のすすめなのです。
フランスでは、
「ファルニエンテ」という言葉は、よく登場するのです。
 なので、すぐピンときます。
「無為」より、わかりやすいです。

さて、その「何もしない」というのは、
作家、芸術家にとって、とても大切だというのです。
そして、
無理して、「無為」を心がけなくとも、
創作活動の最中には、
スランプだの、疲労だの、
ちっとも進まない期間もあるので、自分は、
「無為」は、ちゃんとやっている、ということです。

私も、それに同感です。
ピアノをやっていて、
ちゃんと、思うように仕事が進んだ覚えは、
今まで、ちっともありません。

勝手に、

飽き飽きする、
用事ができてしまう、
他のことに気をとられる、
ミニスランプ状態になる、
くたびれ果てる、
風邪をひく、、、という状態になっています。

だから、
そうなる前に、こちらから、
「無為」をやってしまうのもいいのだと思います。

つまり、
休む、ということ。
休暇をとる、
気晴らしをする、
ゴロゴロする、など。
思いっきり。

その後には、
また、違う感じ方がしたり、
新しい気欲がでてきたりすると思います。




* まとめ

「何もしない」のすすめ








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2022年7月27日水曜日

とても不思議な現象



速く弾くのは、楽しいですし、
なんとなく、この方がうまくいくような気もします。
それでも、先生は、ゆっくり練習が大切、とおっしゃるので、
めんどくさく感じたりします。

どうして、ゆっくり練習が効果があるのか。

それは、
これをやっておくと、
まるで、アニメのコマの枚数が触れるように、
一秒間にキャッチできる画像数が、増えてくるからだと思います。

ですので、
ますますコントロールができるようになりますし、
わずかな音の乱れだって、
キャッチできるようになります。

また、
速い、と思っていた動きが、
だんだんゆっくりに感じられてくるようになります。

ある野球の名選手が、言っていました。
「ボールを打つのは、簡単です、
ボールがゆっくりこちらへ向かってきますので、
その位置に、バットを持って来れば良い」
ということです。

不思議に思えますが、
この感覚は、ピアノでも、感じることがあります。

ピアノでワンパッセージを繰り返し、
ゆっくり練習していますと、
しまいには、その動きが、
とてもゆっくりに感じられてきて、
したがって、ちゃんと目的のキーに指を持ってこられるようになります。

なかなか口では説明しにくいですが、
動きが、
スローモーションのように感じられてきます。

一口で言えば、難しいパッセージが、
カンタンになります。

そこにたどり着くまでは、ピアノでは、
ゆっくりの練習が必要です。
やっていれば、
そういう境地に、どんな人でも、
必ずたどり着けます。

興味ある方は、
試されるとおもしろいと思います。


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2022年7月26日火曜日

ル・マンのカーレース


 めったにないことなのですが、昨日は、
カーレースのパイロットの方とお話をしました。

ル・マンをベースに、ヨーロッパ中で活動している方で、
今はインストラクターでもあります。
静かで、落ち着いた男性です。
全然ちがう分野なので、お互い、
興味シンシンで話をしていますと。

あの時速250キロという速さで、
どういうコントロールをしていくか、という話になります。
私も、まぁ、ピアノと、これと、
共通の部分があるだろうなという予感はしていたのです。

すると、
まずは、ゆっくり練習が必要であるということでした。
やっぱり。

基礎を身につける時はもちろんですが、
新しい車に乗った時、
新しいレース場に行った時も、
同じように、ゆっくりから始める。

また、
生徒さんの中には、
技術が一定以上、伸びない時、
それは、ゆっくり練習をきちんとしていないからだと言います。

すると、いったんスピードを下げて
練習をしていかなくてはならない。
それは、つまらないことなので、
なかなか、うまくいかないことが多い、ということでした。

はじめから、
ゆっくり練習に慣れている人は、
すらっと、うまくいく、ということです。

ピアノも全く同じ、同じです!と、
私も興奮して、
話をしてしまいました。

スピードで弾くのは、楽しい。
片手ずつではなくて両手で弾くのも楽しい。
ですが、
やっぱり、ここはちょっと地味に、
ゆっくり、片手ずつ、というのが一番早道、という
結論になります。


(これについては、ちょっと説明があるのです。
また、書くかもしれません)



* まとめ

カーレースと、ピアノの差は、
ピアノで暴走しても、事故にはならない、という点










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2022年7月25日月曜日

「もっと音楽的に」と言われても


 譜読みも終わって、

なんとか通して弾けるようになった。
けれども、指は動いても、
なんとなく、雰囲気がいまいち、という時があります。

先生は、
「もうちょっと、悲しい感じを出して」とか、
「ここは、もっと活発に」とか、
色々おっしゃいますが、
具体的にどうしたらいいのか、よくわかりません。
一番わかりにくくて、
情けなくなるのは、
「もっと音楽的に」と言われる時です。

うーん、これはムズカシイ。

と思います。
色々、工夫するのがいいのですが、
それは、自分が、「一番好き」というやり方を、
追求していく、ということになります。
ですから、
実は、一番、気持ちのいい、
スカッとする、やり方を、探せたらいいみたいなのです。

色々試す、というのは、いつもと同じですが、
「自分が好きか」を自問して行く、というところが、
ミソです。
ずっと、楽しくなりますし、
必ず、改善すると思います。




* まとめ

どうやったら褒められるか、ではなく、
どうやったら自分がいいと思うか、に注目



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2022年7月22日金曜日

ピアノ本番で、うまくいくコツ

ピアノ本番を臨んで、うまくいくかな、と心配になるような時。
これが、どんな人にも当てはまるとは限りませんが、
私は、どういう風にしているかという話です。

本番前は、不安がつきず、
そして、さらには、
不安になるのが不安、なんていう気持ちになることもあります。
(不安になると、体がこわばったりします)
いくら練習しても、これでよし、
という感じにはならない感じ。

それでも、
よーく考えますと、
その一番底には、
これを弾きたい、これを聞いていただきたい」という気持ちが
あるのに気がつきます。

これを、
引っ張り出してくるのが、私流のコツといえばコツです。

この、ちょっと素朴な気持ちが、
一番強力のように感じています。
これで、ちょっと人間的になれる、というか、
完璧な神様になろうとするのをやめる(?)というのか。

演奏に温かみが出てくるような気もするのです。
不安も、減ります。






 

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2022年7月21日木曜日

日本語の表現


 日本のテレビを見ていましたら、
なるほど、いい表現、と思いましたので、
書いておきます。

空手「形」のレッスンでの、いいアドバイスです。
ピアノにも、
ぴったり当てはまります。

一番いいのは、
「反復」
これで、体にしみこませるのだそうです。

その通りです、
頭で考えて動いていては、ノロすぎて、
敵にやられちゃいます。
ささ、っと、体が動いてくれるのが目的です。

それには、
体にしみこませるのがいいのです。
反復して。

何度も何度も、
あまり深く考えずに、くりかえす。
そして、だんだん、身についてきます。
しみこんできます。

そして、
まるで、
野菜の煮物が、
次の日になると、もっとおいしくなっている、
そんな感じになります。




* まとめ


日本語には、
いい表現がある




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2022年7月20日水曜日

指は立てるのか、寝かせるのか


 ピアノを弾いていて、フォームについて考えるられる方は多いでしょう。
その時に、
指は立てるのか、どうか、という疑問が出てきます。

私の結論は。

指を立てて何かをすることは、
ものすごく不自然なことですが、
ピアノ演奏に、必要な時が多く出てくる。
ですので、これは、最初のうちに身につけておく方がいい、です。

たとえば、
部屋に入って、明かりのスイッチをつける時。
指を立てて、スイッチを押す人は、あまりいません。

また、
パソコンのキーを叩く時。
指は、たぶん寝ているでしょう。

指を立てている、というのは、
ボリボリとかく、かゆい時くらいです。
もしかすると、
身を守るために、敵を引っ掻く、というような時に、
そういうジェスチャーをすることもあるのかもしれません。

というわけで、
指を立てて何かをする、というのは、
あまりいい感じと結びつかないことが多いようです。

ですが、
いろいろなピアノのレパートリーを弾いてみれば
わかると思いますが、
指を寝かすときもあれば、
指を立てて、弾くときもあります。
そんなとき、
立てても、ちゃんと弾ける人は、有利です。
自由自在に、いろいろなタッチができるようになっています。
音色、速さ。

という理由から、
大人の方でも、
小さい方でも、始めのうちに、
指を立てて弾く習慣は、身につけてもらいたいと願っています。





* まとめ


指を寝かせて弾くのは、誰でもできるが、
立てることは、訓練しないと。




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2022年7月19日火曜日

いつも同じところで、つっかえてしまう








私も、同じエラーをしているのですが、
「おかめ八目」です。
他人のことは、とりわけ、よく見えてしまいます。

生徒さんを見ていて、思います。

いつも、同じところへ来ると、つっかえる時。
イライラして、
また、ちょっと前から弾きはじめるのに、
また、同じところで、アウト。
なんどやっても、同じことが起こります。

外側から見ていますと、
その仕組みが、わかってしまいます。

実は、
「つっかえる」弾き方を、インプットしてしまっているのです。
くりかえし、くりかえし、間違えることで、
その「つっかえ方」を、マスターしちゃっています。
そんな気はないのに、
悪いクセがつく、ということです。

ですから、私は、すぐ、
STOP!と、言います。
くりかえし、トライするのは、やめて、

あとは、
ゆっくり、
片手ずつ、でもなんでも、

こんがらがったヒモをほぐすように、
解いていくのです。

正確なジェスチャーを、
インプットしてやるのが、いちばん、
てっとり早いです。

初めは、ゆっくり。
少しくりかえしていれば、
いずれ、速くても、弾けるようになります。




* まとめ

毎回、同じところを、つっかえてるな、
ということに、気づく






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2022年7月15日金曜日

Mikey さんの、レッスン活用法

 



 「ふだん塾」の受講生、東京の女性Mikey さんの
お話です。
とても細かくお勉強なさって、
ぐんぐん上達なさっている方です。

先日、
LINE上で、こんな会話がありました。


***


Mikey さん :「動画で送るだけじゃなく、自習にもいいですね。

早速返送ありがとございます。

よろしくお願いします」




私(Chiyo):「そうですね、

自習するときに、レッスン動画を、

また聞き返したりできるのも、特徴だと思います。


どんどん利用なさってください!」




Mikey :「先生から送っていただく動画は何度も何度も聞いています。

レッスン中はもちろん。

お昼休みとか電車の中とか」



***



まぁ、レッスン動画を、何度も何度も聞いてくださっているとは!と
とても、やりがいがある気持ちがします。

練習中も、
お昼休みも、
電車の中でも、
繰り返し聞いていらっしゃる、ということです。

それもそのはず、なるほど、
とても質の高い練習をしてらっしゃる、と
納得してしまいました。

ブログに載せるお話をしたら、
さらに、
もう一つのコメントを書いてくださいましたので、
こちらに載せておきます。











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2022年7月14日木曜日

しなやかに弾けるようになりたい

ピアノを弾く時に、よくいわれる
「脱力」については、以前に書きました。

意識的には、なかなか脱力できないという話です。

それより、
もっと手早く、効果のあがることが、あります。
ピアノの先生は、なかなかそういうことを
おっしゃいませんが、
けっこう、ご自身は、やってらっしゃったりします。

それは、
腹筋や、腕の筋肉をつけることです。
若い生徒さんで、たまに、
ひょろひょろな人がいますが、
どうしても、いい音は出ませんし、
よく弾けていないのが、かわいそうです。
そういう人には、特に、すすめます。

私は、
腹筋や、腕立て伏せ、
手の筋肉をつける運動をやっています。
(なわとびもやっていますが、
これは、ピアニストには、あまり
関係ないかもしれません)

大人の方に、おすすめなのは、
プランクです。
今では、体幹をきたえるのが、はやっているようですので、
ネットで調べれば、正しいやり方を、
覚えられます。
時間もかからないし、(一分?)
どんなお年の方でも、始められるそうです。
筋肉は、やれば、必ずそれだけ、つきます。

ピアノは、
指だけで弾いているわけではなく、
からだ全部を使って弾いています。
これは、
ぜひ、おすすめしたいです。
ピアノを弾くのが、ぐっと、ラクになると思います。

そして、
しなやかな演奏ができるようになります。



まとめ

*ピアノ上達スピードアップには、筋トレ

*プランクが、おすすめ




 


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2022年7月12日火曜日

仕事をしながら、ピアノを習う時


「仕事」というのは、「主婦業」も含みます。

さて、もちろん、
仕事とピアノを両立することは、できると思います。

どれほど、仕事がたいへんか、に、
かかってきますが、
ふつうに忙しいなら、大丈夫、できると思います。

前にも書きましたが、
独学でピアノをなさってる方なんて、
そんなことは、考えずに、
ただ、「弾きたい」という気持ちで、
続けてらっしゃるようです。
そこが、すばらしいところです。

それを、見習えば、
もう、こわいものは、ないかもしれません。

それでも、まだ、
納得できない方には。

たとえば、週に2〜3度くらいしか、
ピアノにむかえないとしても、
それを、ずっと続けていれば、
1年たって、
2年たつと、かならず、成果があるのです。

もし、
週に1度だとしても、
それでも、成果はあります。

ぜんぜん弾けなくなってしまった時期があっても、
大丈夫です。
また、
とりかかれば、いいです。

太線でなく、
細線で、いく。
たまに、点線でもよい、とすれば、
いいと思います。

そして、
そうやって、
酸いも甘いも、いろいろ知っている、
大人のピアノが弾けるのではないかと、
思います。




* まとめ

太線でなく、細線。
たまには、点線。




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2022年7月9日土曜日

リミットレスなあなた


「年だから」という表現を、よく聞きます。

年だから、こんなの着られない。
年だから、今さら、レベルなんか上がらない。
年だから、体力が衰えていって当たりまえ。
などなど。

ピチピチした若い人を見ると、
肌もきれいですから、
「差」を感じてしまいます。
もう、若くなんかなれないのです。

ですが、
昭和生まれの私は、思います。
年でも、できることは、いくらでもあります。

私が、そう確信したのは、
90歳のアイロンマンをやっている方を見てからです。
トライアスロンという過酷なスポーツで、
その中でも、
極度にハードなものだそうです。
それが、
定年後に始めたという日本人男性と、
シワだらけのアメリカ女性が、まだ規定時間内で
アイロンマンをやり遂げている、というのです。

それを知った時、
あ、人間は、筋肉は、年取っても
使っていれば大丈夫なのだ、と思いました。

そういえば、
日本の高齢の女性は、
農業をやっている方にも多いそうです。
腰がまがっているのに、
毎日、けっこうハードなことをなさっている方を、
テレビで見たりします。

などの例が、いくつもありますので、
私は、「年だから」とは思わないことに決めてしまいました。

ピアノだって、筋肉を使って弾きます。
感性も必要ですが、
これは、もしかすると、若い人より熟しているかもしれません。

ピアノに関していえば、
どんな年でも、可能性はリミットレスだと思います。
実際、
私は、そういう例をいくつも見ています。





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2022年7月7日木曜日

ピアノ、オーバーホール中!


きのうから、テクニシャンの方に来てもらっています。
調律のためではありません。
おもに、ハンマーの調節です。

先ほど、それが終了して、
弾いてみて、どんな感じが言ってください、と
頼まれました。

かなりいい感じ!です。

毎日弾いていると、自分では気が付きませんが、
少しずつ、ハンマーの軸がずれてきたり、
まぁ、いろいろなことが起こります。
その微調整と、

それから、
もう一つ、ハンマーの頭、フエルトの部分を、
調節してくれます。

これは、せんべい布団を、ふっくらさせるようなものです。
音が、キンキンしていたのが、
ふっくらするのです。
でもまぁ、私は、これには、あまり重きを置いていません。
理由は、しばらく弾いていれば、
また、せんべい布団状態になりますから。
長続きはしない。

また、
これで味付けをしようとするテクニシャンもいます。
ねぇ、いい音でしょう、と。
でも、私は、
バッハでも、ショパンでも、現代物でも
弾けるように、
中立的な音にしてもらいます。
味付けするのは、ピアニストです。
ピアノに味がついていては、困ります。

何をおかずにしても、ぴったりくる、
炊きたての、白いご飯のようなのがいいです。


というような要求を聞いいてくださり、
とてもいい仕事をしてくださいました。
もう、スラスラ、勝手に、いい演奏をしてくれるような、
そんなピアノになりました。

調律は、年に何回も来てもらいますが、
こういう大仕事は、
10年おきくらいです。






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2022年7月6日水曜日

どういう道順で、曲を仕上げるか

 

どういう順序で、一つのピアノ曲を、仕上げるか、と、
たまに聞かれます。

だれだって、なるべく早く、雰囲気をつかんで、
なるべく早く、仕上げて、楽しみたいのです。

私も、なるべく近道をしよう、として、
ただ、ひたすら、弾いて弾いて、弾きこんだりします。

それでもいいですが、
一番の近道は、やっぱり、

まずは、
1)柱とか、土台などの大きな組み木

つまり、音楽的なことを、無視して、ともかく、
形を組み立てる。

次に、
2)内装
つまり、音楽的なことを、味つけてゆく。

という定番です。

そうでなくて、
まだ、基礎とか、柱を作っているのに、
もう、カーテンや、じゅうたんを持ってきてしまうときが、
あります。
すると、話が、めんどくさくなります。

どんな家になるかは、たえず考えるのがいいですが、
施工の順序は、ステップ by ステップに。


この二つは、分けて、段階的にやったほうが、
近道になると思います。


*まとめ

1)まずは、土台、柱、屋根、の大きな組み木。

2)次に、カーテン、壁紙、じゅうたん、畳など内装を施工。



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2022年7月4日月曜日

一回のみレッスン(ご相談)


「ふだん塾」では、オンライン動画添削レッスンが主です。
ですが、レッスンを受けられない方のために、
ワンショットレッスン」を設けました。

主に独学の方が、
一人で悩んでいられるような時、
たまにご質問を受けるのです。
やはり、じっくりお話を聞いていきますと、
解決への道が広がったりすることが多いです。

「ワンショットレッスン」は、一回のみ50分
Zoom やスカイプ、LINE を使って、リアルタイムで、
お話をします。

ピアノを前にして、

* テクニックについて、
* 曲選び、レパートリーについて、
* 暗譜の仕方について相談
* 発表会など、本番準備について
* 楽器メンテナンスについて、などなど、

行きづまっていても、いなくても、
いろいろなテーマがあると思います。
パソコンや、スマートフォンで、ご相談に乗ります。

40年来のピアノ教育経験を活かして、
ご一緒に解決を考えていきます。


独学の方も、
今、レッスンを受けられている方も、どちらも可能です。






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2022年6月30日木曜日

こちらも、グッときてしまう


フランスの音楽院では、
けっこうソルフェージュが、きらわれています。
私の勤めるところでも、
楽器を習う生徒さんが、やめていく時の第一の理由に、
「義務ソルフェージュ」があがっています。

楽器を練習するのだって、
たまには、アキアキすることもあるくらいなのに、
その上、
ソルフェージュなんて。。。という感想になるようです。
特に、中学生。
まぁ、わかります。

さて、
先日、やはり同じ理由で、
ピアノをやめていく中学生の女の子がありました。
グッときてしまったので、書いておきます。

***


いつも、
ちょっとふてくされているような感じの生徒さんです。
ピアノは、まぁまぁ練習していますが、
それより、今は、
バレエだとか、クライミングだとか、
別なことをやりたい、と言っています。

でも、やめると決めてからは、
どういうわけか、張り切ってピアノを練習するようになります。
最後のレッスンでは、
もう、がんばって、曲を最後まで仕上げています。
なかなかいいのです。
「へぇ、こんなに練習したの、初めてでしょう?」
「うん、自分でもすごいと思う」

そして、
時間が来ても、なかなか帰りません。
ちょっぴり照れながら、
「今まで、ありがとうございます」なんて、言っています。
また、
時間かせぎなのかどうだか、
「あらまぁ、きょうは、先生と同じコーディネートですね!」なんて、
全然関係ないことも、言います。

見れば、
彼女も私も、白いTシャツなのは同じですが、
私は、オレンジ色のパンタロン、
彼女は、からし色のショートパンツです。
オレンジとからしでは、ぱっと見では、あまり似ていませんが。
そう見えてしまったのかどうか。

「先生のおかげで、
ピアノが好きになりました」なんていうフレーズが、
とうとつに飛び出してきたりもします。
前もって、言うことを準備してきたのかどうか。

今まで、あまり愛想が良くなかったので、
この言葉には、
ちょっとびっくりします。
私も、なんて言っていいかわからなくなります。

思いついて、つとめて明るく、
「また、いつでも、顔見せにおいで」と言えば、
「えーと、何曜日だったらいいですか?」と聞いてくるのです。

可愛らしいなぁ。
そして、
なんだか、
こちらまでオロオロしてしまいます。

まぁ、いいか、
ピアノが好きになったみたいだから、
この先、うんと楽しめるでしょう、
少しは、お役に立てたかな、と、思いました。

家に帰ってからも、思い出しては、
うれしいのが半分、
なごりおしいのが半分。
心がどぎまぎした瞬間だったなぁ、と思い返しました。











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