2020年11月17日火曜日

音色のパレット


 フランスでは、すぐに、「音色のパレット」の話が出てきます。
日本でも、そういう表現をするのかもしれません。

つまり、
同じ強弱、フォルテ、ピアノでも、
いろいろな種類の音がある、ということです。

もちろん、
楽器によって、音色の幅があります。
写真の「ピクセル」と同じで、
音色に広い幅がある楽器、というのは、存在します。

それにしても、
先日、「やったー!」と思ったことがあります。
状態の良くない、ズームアプリで、
ある生徒さんのピアノを聞いていた時のことです。

「ちょっと、ちょっと、
そこ、もう少し弱く弾けないかしら」

と、お願いするのですが、
いっこうに弱くならないところがあります。
そこを弱くしたら、立体感が出て、
グッとステキに聞こえるはずなのに。

「もっと、弱く」
「もっと」
「もっと」
「もちょっと」
を、10回くらい、くりかえしてお願いしてみる。

そうしたら、

もうダメか、それほど、このピアノは、
音の幅がないのか、と思い始めた時。
ある瞬間、
弱い音が出たのです!

楽器のせいではなかったのです。
まさに、
ピアニストの腕が、グッと上がった瞬間です。

やったー!と、思いました。
しつこくお願いして、よかった、と
思いました。
素直な生徒さんでよかった、とも思いました。






Chiyo

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