2022年5月17日火曜日

レアとアンナの、バトル


 先日の、音楽院でのことです。
レアさん(中学生)が、来週は、
いつもの時間に来られないというのです。
でも、もうじき試験なので、
別な時間にちょこっと聞きましょう、と提案します。

その別な時間、というのは、
アンナちゃん(小学生)のレッスン時間なのです。
歯医者さんへ救急来院、というふうに、
横はいりになってしまいますが、
アンナちゃんには我慢してもらいます。

ですので、
レアさんが試験曲を弾いてる間、
アンナちゃんには、「先生」になってもらいます。
聞いた後で、
「よかったところ、改善するところ、を、
親切に、言ってください」と頼みます。

すると!

まぁ、アンナちゃんの、すごいこと。
堂々としたおばあちゃんのように、
ちょっと古風な話し方で、レアさんに、
指のフォームの注意を始めます。
そして、それ以外は、とっても素敵でした、と
まとめたのです。

(それにしても、その話しの切り出し方が、すごいです。
「それは、チェンバロ奏者でしょうか、
それとも、ピアニストですか?」と、始めたのです。
間接的に質問をしながら、指の批判をしたところが、古風。

ちなみに、アンナちゃんの家庭は、もと貴族の出です。
名前も、ものすごく立派で、長々としています)

私は、
「えーっ、アンナちゃん。
そのこと、私、覚えときますからね。
次の時、引っ張り出してきますよ」

と、すぐに指摘します。
アンナちゃんたら、
自分のクセを棚に上げて、他人のことを ウンヌンしているのです。
「おかめ八目」と、クスッと笑ってしまいます。

レアさんは、
半ば苦笑い、半ば面白がって、そこを改善します。
そして、
「それでは、私も、アンナちゃんのピアノを聞きたいな」と、反撃

レアさんは、お父さんが弁護士なのです。
その影響か、ものすごく、口が達者です。
そして、
討論や人を説得することが、大好きなのです。

そうなると、
アンナちゃんも、弾かないわけにはいきません。
ちょっと緊張して、
とても気をつけて、
いつもより上手に弾きました。
指の形も。

そして、
レアさんも、楽譜とにらめっこして、
色々なことをアドバイスします。
足りないところは、私が、付け加えます。

そして、時間になりました。
2人とも、
あぁ面白かった、
また、やりたいね、と言っていました。

小さなアンナちゃんと、
大きなレアさんの、バトルでした。
かなり、いいバトルでした。

私としては、両方とも、勝者でした。












Chiyo

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