オンラインではなくて、
オンラクイン(音楽院)でのことです。
きのう、10歳の生徒さんが、新しい曲を選んだのですが、
まぁ、しばらく時間がかかりました。
アヴァちゃんという、女の子です。
ブルグミューラーの一曲が、とてもステキに弾けましたので、
次の曲にかかります。
さて、新しいのは、どんな感じのがいいですか?
と聞いても、
なかなか、よくわかりません。
譜読みがカンタンで、
かっこよくて、キレイな曲がいい、と言うのですが。。
アヴァちゃんは、ちっちゃいくせに、
大人っぽくて、ちょっと切ない曲が、好きです。
ずっと前からそうでした。
うーん、これは、なかなか見つからないかもしれない、と
私も、考え込んでしまいます。
まだ、小さな手ですし。
楽譜を何冊も出してきて、
私が、いくつか弾きます。
弾き終わるたびに、
「ノン」と言う反応が続きます。
いやだったら、ガマンして最後まで聞かなくていいから、
なるべく早いうちに「ノン」って言ってよ。
次の曲に移るから。
12曲くらい、弾いたでしょうか。
私も、うなってしまいますが、
まだ、「これ!」と言うのは見つからない様子。
もう少しレベルがアップしていれば、
提案できる曲の数も、ぐっと増えるのですが。
このくらいのレベルでは、なかなかステキな「芸術品」がない、のは、
しかたないのです。
でも、
私は、アヴァちゃんの、この妥協しない姿勢が大好きなのです。
本人は、
「私って、悪い性格ね、ごめんなさい〜」と、
恐縮してるのですが、
「いえいえ、そんなことないです!」と私は頭を横に振りながら、
弾き続けます。
「好き嫌いは、はっきりさせてね。
それが、センスを磨く第一歩なのだから」と伝えます。
きっと、お家では、
好き嫌い言わないで、なんでも食べなさいとか、
わがままを言わないで、と教育されているでしょう。
はい、それはわかります。でも、
音楽の勉強だけに関しては、
うんと、わがまま心を育てて欲しいと思います。
そして、好きな音楽を、
どうやって美しく弾けるか、追求していってほしいと思います。
15曲くらい聞いたあとで、
やっと、しばらく考えて、
その中から、
これ、と、これ。と選んでくれましたので、
では、この2つをしばらく試してみて、好きな方にする、
ということになりました。
現代物の「星」というタイトルの曲と、
バロックのダンス曲でした。
私も、実は、
それが、この中で、一番ステキだと内心思っていました。
さて、どんな風に、
アヴァちゃんは、この曲を弾いていくでしょうか、
それは、この先のお楽しみです。
Chiyo
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