2021年2月25日木曜日

「暗譜は必要か」他

ゆうべは、フランスでは、クラシック音楽の賞が出されました。
今、活躍中のフランスの音楽家に、放送界が賞を出します。

ピアノ部門では、その中に、
アレクサンドル・タローという人がいました。

私の、大好きなピアニストの一人です。
そして、とても自分ペースでやっていくところが、おもしろい。
素晴らしいです。

チェンバロ曲を、ピアノで弾ききる、とか、
コンサートは、楽譜をみて弾く、とか、

(暗譜については、
リヒテル巨匠も、ある時から「暗譜をするために時間を費やすくらいなら、
そのぶん、音楽的な練習をした方がいい」と言って、
楽譜を見て弾いていました)

そして、
何よりも、オリジナルだと思うのは、
自分の家に、ピアノを置いていないことです。

たしか、その理由は、

「家にピアノがあったら、一日中引きこもって弾いてしまう、
それが効果的だとは思っていない」

というようなことです。

だからって、
わざわざ、他人の家に行って練習する、というのも、
おもしろいですね。

いずれにしても、
私は、彼の演奏が大好きです。

マイペースですし、

ピアノを歌わせる、ということを大事にしている、とも

ウィキペディアに、書いてありました。

同感です!

 


Chiyo

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2021年2月24日水曜日

密かな、楽しみ

きょうの午後には、楽しいことが待っています。

先日、突然のメッセージが届きました。
ずいぶん前に巣立って行った生徒さんからです。
8年くらい前?

「あれ以来、毎日ピアノを弾いています。
本当に、ピアノの楽しさを教えてもらいました。
今ショパンの幻想即興曲を練習中ですけど、
一人ではうまくいきません。
近いうちに、そちらの方へ行きますので、伺ってもいいでしょうか」

ということでした。

突然のメッセージというのは、
こうして長いこと生きていると、時には、
心臓がひっくり返ることもあります。
でも、こういう嬉しい「突然」というのは、大歓迎!
ええ、喜んで!

たまに、こういう再会があるのです。
会いに行ってもいいですか、と言ってくれます。
だいたい、ざっくばらんで、
実行力マンマンという人が、そういう行動を起こしてくださいます。

そういうのは、
私の、密かな、楽しみです。

きょうの午後は、
あのお嬢ちゃんが、どんなレディになったのか、
いったい、どんなお仕事をしているのか、
わかるはずです。
楽しいおしゃべりになりそうです。

密かな、と言いながら、
ここで書いてしまいましたが。

読んでくださって、ありがとうございました!




Chiyo

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2021年2月23日火曜日

親指の、くぐらせ方

親指のくぐらせ方について。
色々と質問を受けますが、人によって、違うようです。

まだ、クグらせ方についてググってはいませんが、
こう、とはっきり言えないのは、たしかなようです。

* 私が習ったのは、
「手首をゼロの状態にしておいて、親指を移動させる」
でした。
すると、2や3の指が軸になって、
コンパスのような動きをします。

* ところが、
フランスでは、手首は固定しておく、という説明をするのが
スタンダードです。
親指だけが、よっこらしょ、と隣のキーまで移動します。

私に言わせると、
ちょっとそれは不自然です。
手や手首にテンションがかかって、損です。
親指の移動にも、エネルギーがいる。

だいいち、
そう言っている先生ご自身だって、
よく見てみれば、時には、
手がちょっとコンパスのように動いています。

やっぱり、少しは遠心力を使って、
くぐらせるのが、エコモードなのだと私は思います。

* また、
もう一つ、アルペジオで、手首を回すヒマがない場合もあります。
その場合は、
手、そのものを、横にスライド移動させます。
厳密にいうと、あまりレガートにはなりませんが、
そんなこと言ってるヒマはない、というほど、
速いテンポの時です。

という風に、
いろいろあって、一概には言えません。
皆さんは、どうなさっているのだろう、とも、
興味がわきます。

上の、フランスの説明のし方は、
きっと、ヒジまで大きく動かして回す人がいるのを、
それは、やめましょうという意味かもしれない、とも思います。

いつだって、
なるべくエコモードにする、が一番、と思います。

* まとめ

「省エネにする」、が、世界共通かもしれない





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2021年2月22日月曜日

本番が、近づくと

発表会、コンクールなどの本番が近づいてくる時の、心得は、
大人の方と、子どもさんでは、ちょっと違ってきます。

いずれにしても、
本番が近づいてきて、なんとなく嬉しく、
かつ、
なんとなく緊張してしまうのは、同じです。

子どもさんには、私は、
その当日に、ベストな仕上がりになるように、
やっていきます。
ギリギリまで、色々やって、
当日、はい、できました、という感じでしょうか。
まぁ、一週間前くらいに、でき上がっている、というような。

さて、
大人の方も、それでいいのですが、
でも、
曲が長かったりしますと、もう少し時間に余裕を持って、
準備することもあります。

当日より、ずっと前に、仕上がっている、
ということになります。

さて、ここからが、ポイントです。
そのあと、どうするか。

冷凍庫に入れておけばいい?
そのでき上がり状態を、どうやってキープするのか。


大人の方に、私がおすすめしているのは、

ちょっと脇に置いておく、
部分練習をする、
曲想を、考え続ける、
2日おきくらいに、練習する、などです。

個人的には、私は「脇に置いておく」派です。
超苦手な部分のみを、淡々とトレーニングし続けます。


そして、
何よりも、
毎回、違う弾き方になってしまうのを、楽しんでいます。
曲想は、あらかた決まっていても、
細かい言い回しは、毎回、即興、という気持ちです。

ちょっとデリケートな期間ですので、
技術と曲想のバランスを、
よくしたいと思っています。

そして、
いろんな環境で、ご披露する練習をしています。

* まとめ

いったんでき上がった曲を、キープするには
工夫が必要





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2021年2月19日金曜日

ピアノでの、歌い方

音楽院の生徒さんで、ルーマニアの男の子がいます。
今年度、始めたばかりなので、お母さんとも、時々お話をします。
あまり、フランス語が上手なお母さんではありませんが、
なんとか、話は、通じます。

お話をしていますと、
どうやら、ピアノを「弾く」という言葉を、
「歌う」と使っているようです。
英語なら 「プレイ ザ ピアノ」というところを、
シング ザ ピアノ」と言う感じです。
なるほど、と思います。
ルーマニア語では、そう言うのかな、と想像します。

あまりにも、的を得ていますので、
それが、頭に残っています。
フランス語だって、そう言えばいいのに、
そして、日本語だって、と思ってしまいます。

そうなのです。
ピアノを歌わせるのが、ピアニストの目的。
と、私は思っています。

どう歌わせるか。
すなわち、フレージング。
どこに、どう重きを置いて、
どこを、はねて、
どこを、スーッと行かせて、
次の音と、どうつなげるか。
まるで、音の、お習字です。

もしくは、
タカタカタ、と言う音を、
どうやったら「ララララー」にできるか。

毎日、

指の置き方、
角度、
スピードを変えて、
試したり、
ピアノを弾いていない時も、
頭の中で構想を練ったり。

それが、なんとか成功した時は、
すごく嬉しいですし、
また、やってみたくなります。




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いくら練習しても、格好がつかない


いくら練習しても、サマにならない、と悩む時があるようです。
先生が弾いてくれたとき、ステキそうだったから選んだ曲なのに。
コンサートで聞いて、感激したから、自分も弾きたくなったのに。

だから、
やっぱり、プロでないとダメなのだ、と考えたり、
指がまわらないから、たくさん練習すればいいとか、
悩みは、多そうです。

そんな時、
練習の方向を、もう一度確かめられることをお勧めしています。

思うに、大きく分けて、
2つの方向があります。

1)「こんなに弾けるのよ」タイプ

2)「これを伝えたい」タイプ

1)は、ヴィルチュオーゾとも言えるタイプです。
きらびやかな技巧を、ご披露します。
こんなに弾ける、を目指していますから、
聴き手も、「どれどれ」という聴き方になりますから、
もしうまくいかなければ、プレッシャーも大きいです。

2)は、この曲のここが好きだから、こういう風に歌いたい、
この感激をシェアしたい、
というメッセージを伝えるタイプです。

コンサートに行って、感激して、
あとあとまで心に残っている演奏というのは、
だいたい、2)のタイプではないかと思います。

そして、
それは、アマチュアの方でも、
初心者のお子さんでも、大人の方でも、
いつでも可能なことです。
私は、この2)のタイプを奨励している、と言っても過言ではないです。

例えば、ツイッターで拝見していて、
本当にシンプルな曲を、
たどたどしく聞こえても、
ステキに、弾いてらっしゃる方に出会って、
感激します。

ピアノ調律の状態がいまいちでも、
ちゃんと、心にふれる演奏があります。
ちっちゃな生徒さんの発表会で、感激することも、
多くあります。
心を込めて、必死で弾いてらしたりします。
何か、伝わってくるものがあります。

そのための、技術、表現方法を、
私はお伝えしようと、毎日頭をひねっています。

お悩みの皆さんは、どうぞ、
いま一度、練習の方向を、確かめてみてください。
ぎっちょに聞こえても、いいのです。
何を伝えたいのか、
どんな思いがあるのか、
どういう雰囲気を表したいのか、
そこに注目してみてください。

どうやって、この一音を弾くか。
音色。タッチ。
このフレーズは、どう歌うか?
よく探ってみてください。

弾くことが、
楽しい、なんてものではなくて、
人生そのもの、みたいになるかもしれませんよ。

応援しています。



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2021年2月18日木曜日

ピアノを弾くと、なぜスマートになれるのか

バイエルの段階では、まだかもしれませんが、
ソナチネくらいになると、感じられてくるのが、腹筋力です。
リストやラフマニノフになると、もう、完全に、
「それが必要」という感じがしてきます。

ピアノを弾くのに、なぜ腹筋?とお思いになるかもしれませんが、

両腕を動かしながら、
右足でペダルを踏んだり、踏まなかったり。
椅子に座ってはいますが、
実は、「おきあがりこぼし」のようなていで、
腹(はら)を重心にして、
けっこうなハードワークをしているのです。

すると、
腹筋があるのとないのとでは、
差が出てきます。
あったほうが、全然効率がいいです。

ついでに書きますと、
腹横筋というのがあります。
「トランスベルス」と言って、
上体をひねったりするときに、使います。
インナーマッスルです。
ピアノを弾くときには、これも、使われているようです。

この動作は、実は、
ウエストを細っそりささせるのに、役立ちます。
ピラテス体操をなさっている方は、ご存知と思いますが、
これをやるだけで、
かなり、「くびれ」がでます。

ピアノ練習の、うれしい副産物です。



*まとめ

腹筋、腹横筋を鍛えると、どうなるか





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2021年2月17日水曜日

「遊び」について

遊びについて、などとタイトルを書くと、
また、なんだか難しそうな説明が続きそうですが、

音楽は、クラシックでもポピュラーでも、
ピアノを弾くときは、
実は、遊びの部分が大きい、と思うのです。
ふざけているわけではないにしても、
マジメにやっているわけでもないです。

そのあたりを言葉で説明するのは、難しいですが、

例えば、

* 暗譜で「?」となったら、適当にアレンジ即興で続ける、とか

* 同じ曲でも、毎回、ちょっと違う気分で弾いている、とか、

* 楽想を考えている時に、変な感じがしても、自分なりの「これ!」というのをやってみる、とか、

* たまには、わざと、マジメくさって弾いてみる、とか、


そんなことです。


それがないと、なかなかやってられませんし、
それがあるから、楽しい、とも言えます。
次は、一体何が起こるのかな?と、
ワクワクしたりします。





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2021年2月16日火曜日

ピアノは、パンのみでは弾けない

コンクール準備のために、ハードな練習をしているときは、
けっこう、食事に気をつけます。

今は、コンクールは受けませんが、
やはり、ピアノを弾くには、体力も必要だと感じています。
筋肉や、スジを使って弾いているのです。
それも、どうやら、手や腕だけではなくて、
腹筋やら、背筋も。

カラダ作りには、それだけの材料も、
必要なはずです。

体にいい食べ物、というと、
フランスでは、すぐに、
肉をやめてお魚、とか、
野菜をたくさん、と言われます。

では、
精進料理で、ヘルシーなのがいいかというと、
ピアノを弾くには、ちょっと足りない気がしています。

私は、
タンパク質を多めにとるようにしています。
長期で、それがいいのか、どうなのか、は、
責任もてないのですが、
まずは、自分を実験台にして、
そうやっています。

理由は、
寿命がのびた今、昔ではできなかったことを、
中年、老年でも、やろうとしていることが一つ。
もう一つの理由は、
今現代の食材は、
なんとなくアクが少ない、というか、
栄養分が薄くなっているような気がする、ということです。
私の気のせい、なのですが。
そんなことを感じているので、
ちょっとは、気をつけたいと、思っています。

卵や納豆、お肉などを、ちょっと多めにとっています。



* まとめ

仙人のお食事で、ピアノが弾けるかどうか、考える





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2021年2月15日月曜日

上達しないタイプ

レッスンに来ているのに、なかなか上達しない方というのは、
たまにあります。
思春期の、あまのじゃくっぽい生徒さんに多いです。
なかなか、一筋縄ではいきませんが、
でも、まぁ、こちらも経験を積んできましたので、
なんとか、切り抜けるコツも、わかってきました。

一方、
すんなり上達する方、というのは、
ともかく、実行されるタイプです。
だまされたと思ってでもいいですから、
トライしてみる、という方は、ラッキーです。

どんどん、ぐんぐん、レベルアップしてゆきます。

ただし、
ご本人が、気づいていないこともあります。
レベルアップとともに、
耳が肥えてくるのか、
要求度がアップしてくるのでしょうか、
「まだまだです」と思ってらっしゃる。

でも、まぁ、しばらくすると、
やっぱり、あぁ、レベルアップしたな、と
気づかれるときは来ます。

その点、
動画を保存しておく、というのは、
楽しいものです。
経過がわかります。
あとで、聞いてみて、
「あぁ、あのときは、こんなだったな」とか、
「あそこで、苦労してたんだ」とか、
「今から見ると、ずいぶん青臭いな」とか、
いろいろ、感じられます。

成長するのを感じるのは、
楽しいものです。
お金では買えませんし、
誰にも盗まれるおそれもない、ステキな財産かもしれません。

 

 


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2021年2月12日金曜日

一番肝心なこと(暗譜 step5ラスト)



いろいろ、お話ししてきましたが、
これらの作業が済んだあとは、安心して、全曲を弾いてみましょう。

そして、ここが、一番肝心なところですが、
音楽を、楽しみましょう。
暗譜にはこだわらずに、
自分の「記憶」を信頼します
記憶は、ちゃんとされているのです。
それにおまかせします。

とはいうものの、
どうしても不安になってしまう人は、
別なところに意識を向けるのがいいです。
楽想を強く感じて弾く、とか、
メロディに集中する、とか、
テンポに注意する、とか、
和声に強い人なら、和音進行に注目する、とか、
それは、
いろいろです。
どこに注目するのがいいか、
先生に相談するのもいいかもしれません。

一番よくないのは、
「あれ、どうやって弾くんだっけ」や、
「どの音だっけ」です。
そういう不安の下には、
私たちの偉大な力が流れている、というのを信じて、
それに乗っかる工夫をしましょう。

もう、かなりの備えをしてありますから、
大丈夫です。
これだけやっておけば、
もう、流れに身をまかせるだけです。
そして、
きっと、楽しめると思います。


* まとめ

音楽の流れに、身をまかせる





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どこからでも出だせる(暗譜 step4 )

きのうは、一曲をパーツに分ける話をしました。

さて、そのパーツをどう使うか、お話しします。
私のやり方です。

個人的なネーミングをして、
それぞれのパーツを練習していきますと、
日本列島が、
北海道、本州、四国、、、というように、
だんだん、はっきりしてきます。

そこで、
どのパーツも、暗記で弾き始められるようにします。

例えば、
「〇〇叔母」のパーツを、パッと、弾き始められるように。
「プールホテル」のパートも、パッと。

その練習は、
例えば、紙にパーツの名前をランダムに書いておいて、
パッと、弾き始める、というのでもいいですし、

頭で、なになに、と言って、
パッと、弾くという練習でもいいです。

これを数日やっていますと、
ずいぶん、曲の全体像がはっきりしてきます。
そして、自由自在に、曲を弾けてくるようになります。

それが、
ステージでの救いになることもあります。
もし、ある箇所で「?」となっても、
次のパートに飛んでしまえばいいのです。

(曲の一番最初のところからしか、弾き始められない、というのでは、
不便すぎます)


あすは、
そのあと、どうするか、ということをお話しします。
一番肝心なところです。

* まとめ

パートに分けた部分それぞれを、
すっと弾けるようにする


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2021年2月11日木曜日

パートに名前をつける(暗譜 step3)

前回は、ピアニストは、なにを想定して暗譜したらいいのか、お話ししました。

人間ですから、どうしても「言いまつがい」をしてしまうのです。
それと戦うのではなくて、
そういうことが起こったら、どうするか、を備えておきます。

まずは、
覚え方を、合理的にやっていきます。
だいたい、弾き込んでいると、ぼんやりとは、
覚えられるようになってきます。

そういう時期になったら、
今度は、その曲を、パートに分けるのです。

例えば、A-B-A 形式でしたら、その3パートで良いですし、
それを、もっときざんでも、いいです。
覚えやすく、小さいパートに分けます。

少しずつ、覚えて行きます。

それができたら、
そのパートに、名前をつけます。
A とか、B でもいいですが、
より個人的で、
より、変なもの、の方が、いいです。

例えば、
私の場合、あるブラームスの曲で、
この部分になると、「どういうわけか」叔母の顔が浮かんでしまう。
そういう時は、
「〇〇叔母」というのにします。

ここは、
どうしても、夏の、プール付きのホテルが浮かんでしまう、という場合は、
「プールホテル」とする。

変であればあるほど、いい、とします。

そのようにタグをつける作業をします。

きょうは、ここまで。

そして、そのタグをどう使うか、
続きは、また明日書きます。

(続く)

* まとめ

覚えたい曲を、パートに分ける。
そして、個人的なネーミングをする。




 


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2021年2月10日水曜日

「言いまつがい」(暗譜 step2)

暗譜のしかたについて、ステップ1をお話しします。

まず、残念な事実をお話しします。
人間は、どうしても、間違えたりする、ということです。

こればかりは、しかたありません。
巨匠音楽家でも、いろいろあります。

*ロシアの巨匠ピアニスト、T. ニコライエヴァさんは、
バッハの平均律を、全部、軽々と暗記なさっていたような方です。
ところが、ある日、
ショパンの小曲を弾いていて(ノクターン?)、
どうしても、終わり方がわからなくなってしまって、
ぐるぐる回ってしまったそうです。

なんどやっても、ぐるぐるしてしまったので、
楽屋に楽譜を取りに行って、やっと終えることができた、という
伝説があります。

*ある、ドイツのピアニストが、
リストのソナタという、大曲を弾いた時。
これは、
「ザ・ソナタ」とも言える難曲で、
技術的にむずかしいのに、さらに、
1楽章から成っているため、27分間、休む部分がない。
がんじょうな集中力が、必要です。

そのソナタを弾いた時に、
終わりのあたりで、また前の方に戻ってしまったのです。
そのせいで、27分が45分くらいになってしまった。
観客も、気の毒なご本人も、
ハラハラと、くたびれ果てたそうです。

* 有名な女性チェリスト J. ドュプレさんは、
ある時、ある協奏曲のカデンツ(ソロ部分)を弾いていて、
そのソロが、途中から、別な作曲家のソロになってしまった。
まぁ、カデンツなので、
自由にやって良いのですが、ご本人も驚いたという話。

* 日本にも、
暗譜を忘れてしまって、
「だから、ヤンなっちゃうのよね〜」と、
曲の途中で声を出してしまう、
チャーミングな女性ピアニストがおられます。

* ついでに書いてしまうと、
私の好きな「フーテンの寅さん」では、
おいちゃんが、

おい、さくら。枕、取ってくれよ

と言うのを、間違えて、

おい、マクラ。さくら、取ってくれよ

になってしまった、というのがあります。
あまりにも、いい感じなので、
映画には、それが収録されているのです。


というふうです。
そのことを、まず覚えておいて、
「言いまつがい」や、ど忘れするのは、仕方がない、と
あきらめましょう。


それでは、どうするか。

私のしていることは、

1)そういうことを想定して、暗記すること、

2)めちゃくちゃでも、インプロでもいいから、
その場しのぎをする、です。
続けるのです。
そこで、止まって、頭をぽりぽり、かかない。
なんでもいいから、ともかく続ける。

そのやり方を、次に説明します。

(続く)


* まとめ 

「言いまつがい」や、ど忘れをするのは、
人間の性質、と悟る


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2021年2月9日火曜日

暗譜の、ウソ(暗譜step1)

暗譜のしかたについて、質問がありました。

ピアニストそれぞれの方に、やり方がありますので、
これ、というレシピはないのですが、

いくつか、ポイントみたいなのは、あります。

だいたい、
弾き込んでいれば、覚えているはずなのです。
それが、
ある時、ふと、わからなくなったりすると、
さあ、大変。

ここで、
「あ、自分の覚え方は、よくなかったのではないか」と、
思ってしまうのだと思います。

おまけに、
あとで先生に、
「ここを、しっかり覚えていなかったからだ」と
指摘されたりします。
試験でも、そういうことは、よく言われます。
審査をやっているとき、
私は、だいたい異論を唱えます。

私に言わせると、それは、ほとんどウソです。
覚えていなかったのではなくて、
その時、思い出せなくなってしまった、のです。

家に帰って、
もう一度やってみれば、ちゃんとできたりします。
私自身、そういう悔しい経験はありますので、
よくわかります。

さて、
それに、どう対応するか。
大丈夫です。
いくつか、方法はあります。

(続く)






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2021年2月8日月曜日

ゴメン、言うのを忘れてた

たまに、言うのを忘れていて、ゴメンナサイという気持ちになります。

よく、ピアノ初心者の子どもさんが、がっかりしていることがあります。
やってもダメだ、できない、と言うのです。

みんなはできるのに、自分はできない、と、
悩みは、相当深刻のようです。
話を聞けば、
ゆっくりやってもダメだし、
片手ずつやってもダメ、ということです。

そこで、私は気がつきます。

「あ!言うのを忘れてた!」
数回やって、ダメでも、かまわない、
それを毎日やってると、だんだん、できるようになって来る、
ということを、言い忘れていたのです。

たいていは、日曜日など、時間がある時に、
「よっしゃ」と、意気込んで、
なんども繰り返し練習している様子です。
その、
繰り返し練習、というのは、
とてもいいのです。

その調子で、毎日繰り返すのがいいのです。
スヌーズする。
むしろ、
ゆっくりリピート練習を、例えば8回やったら、
そのまま置いておく方が、
効果があったりします。

1週間後には、かなりできるようになっているはずです。

ネイルにカラーを塗るときは、
薄いのを、何層も塗るのが、いいそうです。
乾いてから。
それを思い出してしまいます。
そう、
薄いのを、何層も、が、
一番効果的です。
ステキに、仕上がります。



* ネイルカラーや、ペンキ塗りと同じ。
ぼってり塗らずに、薄いのを、何層も。




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2021年2月5日金曜日

練習が、ラクチン

子どもさんは、ピアノ練習が好きでないことが多いです。
私も、子どもな部分が大いにあるせいか、練習しないで上手くなりたい、と
思うことはよくあります。

寝ている間に、インストールされる、とか、
ブルートゥースで、新しい曲を脳みそに入れちゃう、とか、
想像は、やみません。

子どもさんに、そういう話をすると、
そうだ、そうだ、と、一緒に手を叩いて笑います。

ピアノ練習だけは、新しいテクノロジーでは、
うまくいかないようです。
ですので、
コツコツと、練習するわけです。

練習は、まぁ、面白くない時もありますが、
そして、
「音が苦(おんがく)」になってしまうこともありますが、
それが、
自由に弾けるようになるための道だと思えば、
ちょっとは、気分も変わってきます。

すると、
ちょっとゲームのようにもなってきます。
それには、ステップ by ステップにしてみます。
昨日は、これだけできた。
今日は、もうちょっとレベルアップ。
先週は、こうだった、
今週は、こう。

ゲームだって、いろいろレベルがあるようです。
どんどんアップしていくのが、楽しそうです。
レベル1から始めて、
少しずつ上げていく。

そう思って、
ゲームを楽しむと、
本当にラクになってきますから、不思議なものです。
文字通り、音が、楽(ラク)になったりします。


* まとめ

練習を、ゲームソフトと考えてみる







Chiyo

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