2021年7月22日木曜日

ヴィジュアルから、入る

 


 なんとなく、行きづまっている感じがするとき、
感激する演奏を聞くのも、いいと思います。

今、ポーランド、ワルシャワで、
ショパンコンクールの予選が行われています。
ライブ配信で聞けたり、
もちろん、過去の演奏も聞けます。
私も、たまに聞いては、
「うまいなぁ!」と、ほれぼれします。

ただ単に指が素晴らしく動くだけではありません。
だいたい、予選に出られる方は、
すごい技術を持ってらっしゃるのです。
それでは、何がすごいかといえば、
その、音のかもしだす雰囲気です。
それぞれの方の感性で、情緒を表現しています。
心に響きます!

さあ、
こんなことは、私にはムリ、と思ってしまいますが、
でも、
少しは、ヴィジュアルから、影響を受けてみましょう。
音楽は、イメージの世界です。
その、スゴイと思った人になりきって、
弾いてみるのも、効果があります。

実は、
知らず知らずのうちに、
私たちは、手まねモノマネをしているそうです。
やっぱり、すばらしい演奏を見るのは、
いいと思います。

キーを、揉むように弾く人、
フレーズを、心の中で歌っているのが見える人、
手首が、バレリーナのようにしなやかな人、
いろいろあります。

予想を立てて、
私も、こっそり、メモしています。
あなたのお気に入り予選ピアニストは、
どなたですか?




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2021年7月21日水曜日

行きづまってる感じがしたら


 ピアノを練習していて、行きづまってる感じのする時は、

1)なんとなく、練習したくない

2)譜読みが、進まない

3)一応弾けるけど、雰囲気が出ない

などなど、、
理由がいろいろあります。
まず、それを解明?すると、話が早くなります。

きょうは、
2)の、譜読みが進まない、の話です。

とうに、時間がないときに、起こるエラーがあります。
それは、
いつもつっかえるところが、
ちっとも改善しないとき。

そこで、私が注目しているのは、
指づかいのことです。
決めた指づかいが、一番ラクかどうか。
もしくは、
ちゃんと、指づかいを決めているかどうか。

その指づかいが、ラクで、
しかも、
毎回、同じ指づかいで弾いていれば、
いつか、必ず弾けるようになります。
しばらく、日にちはかかりますが、
繰り返しているうちに、慣れてきます。

それが、
何回繰り返しても、つっかえる、という場合は、
指遣いが、あやふやな場合が多いです。
そこをチェックしてみると、
一気に晴れ上がるように、
改善することが、ほとんどです。



* まとめ


どうもつっかえる、という場所は、
指づかいを、もう一度チェック







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2021年7月20日火曜日

「痛み」について

本当は、一日8時間ピアノを弾いても、
どこも痛くならない、というのがいいのです。
(ただし、
頭は痛くなってもいい?)

「痛み」については、私は、慎重にしています。
特に、大人ピアノの方は、熱心な方が多いです。
たまに、痛みも出ます。

大丈夫な痛みというのは、筋肉痛です。
ある程度は、大丈夫です。
ちょっと休めば治りますし、筋トレになっています。

一方、スジが痛む、というのは、問題です。
すぐに、練習をやめて、休んでください。

それは、大半は、手、腕、手首の使い方から来ています。
それを正せば、この先、
痛みが出ることはなくなりますし、
かつ、
技術的にも、進歩できます。

実は、
痛みを利用して、技術を改善することができるのです。
大ざっぱに言いますと、
どういう動作をすると痛くなって、
どうすれば、痛くなくてすむかを観察すれば良い。
痛くない弾き方に戻せばいい、ということです。

ちょっと高度な方法ですが、
そのように改善して、その後、
グッと弾きやすくなった、という人を、
何人か知っています。

「痛み」は、貴重なシグナルでもあると思います。



* 「痛み」の出ない弾き方は、正解のことが多い

 


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2021年7月19日月曜日

たまには、リラックス

私は、日本の高度成長期に育ちましたので、
そのせいか、
フランスに渡った後でも、
日曜日でも頑張ってピアノを練習しながら、
コンクールを受けたり、
コンサートの準備をしていました。

それは、普通のフランス人の目には異様にうつることが多く、
日曜日でも、ガンガン弾いていますと、
「へーえ、変な仕事だねぇ」と言われたことは、
よくあります。

フランスでは、
宗教の教えでは、日曜日は、神聖なお休みの日です。
そんな日に、働くなんて、もってのほか。
ですから、お店だって、皆、閉まっていました。

私もだんだん、そのリズムに染められてきたようです。
お休みするのは、
いいことだ、と思ったりします。

また、
バカンスの後に、生徒さんが、
あまり練習をしなかったのに、
音楽的に成長していた、ということが、
よく起こることに、気づきます。

マイペースというのが、
「ふだん」塾のモットーですが、
それには、リラックス部分も含まれています。
やりすぎて燃え尽きたり、
やらなすぎて、進歩しなかったり、
そんなことを繰り返しているうちに、
だんだん、自分のペースがつかめてくると思います。

長い目で見ると、
山あって、谷ありなのが、
一番自然で、ふつうだとわかってきます。
そんな中で、淡々とやっていくのが、
いいみたいだと、私は、感じています。
自分にとってラク、が一番なようです。




* まとめ

山あり谷あり、は、
長い目で見ると、強力






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2021年7月16日金曜日

ピアノを、再開!

きのう、ある人が、戻ってきました。
ピアノを、また、弾きたくなったから、
何か、いい曲を教えて、ということでした。

もう、かなりのレベルまで行った方です。
でも、高校のころ、やめてしまいました。
飽き飽きしてしまったのでした。

さて、
20代も半ばをすぎ、
仕事も軌道に乗ってきて、お給料も安定してきました。
そして、
「こんな曲が弾きたい!」というのがある、と言うのです。

いざ、ピアノの前に座ってみますと、
けっこう、弾けるようです。
もう、しばらく弾いていなかったけれども、
ちょっとやれば、また、すぐに譜も読めますし、
指も、すぐに、戻ってくるみたいです。
リズムも、ずいぶん、スッキリ、すっぱり弾けています。

もちろん、
思うようにはいかないようですので、
もうちょっと簡単な譜面を、おすすめします。
すると、なんとか、弾けます。

と、
そんなお伴をしました。楽しいひと時でした。
そして、
この先、6週間くらいは、
少しずつ、
できれば毎日、練習してください、と言いました。
スジや筋肉が、以前のように戻るには、
少し、時間がかかりますが、一旦やってしまえば、大丈夫です。

「以前は弾けたのにぃ」と、無理に頑張ってしまうと、
まずいことになります。
ですから、
ちょっとレベルダウンしてから、
のんびりと、
徐々にやっていくのがいいと思います。
また、それが、早道となると思います。

近ごろ、
こんな風に、ピアノを再開なさる方が、ぼちぼち、現れています。
コロナのせい(おかげ)かもしれません。
学校時代、いっしょうけんめいがんばった、
あの努力は、無駄になっていません。
この先、もっと楽しめます。
いい投資だったと、思います。



* まとめ

ピアノ再開するときは、
出だしにちょっぴり注意


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2021年7月15日木曜日

アルペジオの、省エネ

アルペジオの弾き方には、いろいろな説があります。
手首を回すか、回さないか。
そこは、意見の分かれるところです。

私は、だいたいは、回す主義です。
でも、あまりにテンポが速い時だけは、回さずに、
横へ飛ぶ、のがいいと思います。
そういうことは、2パーセントぐらいです。

ところが、
フランスでは、手を回さないと言うのが主流です。
その説明は、
手の位置を固定しておいて、
親指をくぐらせて、次の音のキーに持って行く、です。


手を回さない、と言うことで、
省エネにしているのは、わかります。
でも、固定すると、手首にテンションをつくります。

ですので、
私は、やはり、回す前の指を軸足として、
コンパスのように、手を回すのが、正解だと思います。

そして、
脱力した状態で、なるべく少ない動きをするのがいい、
そして、滑らかにするのがいい、とは言っても、
最初のうちは、
たくさん余計なジェスチャーをしてしまいます。
それを許してあげると、いいと思います。

最初から、省エネ、と言って、
小さい動きをすると、体がかたくなったりしますので、
それだったら、
まずは、思いっきり余計な動きもやって、
徐々に、小ぶりにしていく、と言う方法がいいと思います。


* まとめ

アルペジオは、思いっきり、
大きな動きをしながら練習するのも、いい





 


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2021年7月14日水曜日

パリ祭の BPM


 きょうは、パリ祭です。
フランス革命記念日です。
(うれしいことに、「パリ祭」をグーグルで探しますと、
花火まで、打ち上げてくれます)

ですので、
中継で、この例年の、シャンゼリゼのパレードを観ています。
軍隊のいろいろな部隊の人たちが、
得意そうに、行進している姿は、
ちょっと、感激ものです。

さて、
きょうは、ピアノの話はしないと予定していましたが、
パレードを観ていて、思い出したことがあります。

メトロノーム速度のことです。
BPMとも言います。
楽譜に、四分音符 = 120などと書いてある、あれです。
もし、手元にメトロノームがなくても、
だいたい、1秒はどのくらい、というのは、
感覚でわかるかもしれませんし、
時計の秒針を見ることもできます。
そこから、計算して、120なら、どのくらい、と
テンポを換算できます。

140だったら、その上、
72だったら、それを2で割って、もうちょっと上。

などと、それを元に、だいたいの速さがわかります。

あと、もう一つ、
私は、フランスの国歌「ラ・マルセイエーズ」を、
思い浮かべます。
心の中で歌います。
すると、それが120になります。
それは、法律で?決められているのです。
軍隊で、行進は、120です。

それを使って、テンポを頭の中で、
だいたい、どれくらい、というふうに使っています。

今、このパレードでは、
軍隊の皆さん、みんな120で行進をしています。

ですが、

ついでに、お話ししますと、
「フランス外人部隊」というのがあります。

(これまた、かっこいいものなので、興味のある方は、
調べてみてください)

さっき、テレビで、外人部隊が行進しているのを観ました。
こんな感じです↓

ワケがあって、
この部隊だけは、のろい足取りで、行進します。
(その理由は、話すと長くなりますが)

それが、ものすごく、のろいです。
120の代わりに、88と決められています。
パレード音楽も、のろくなっています。
それも、
足をちょっと開き気味に、
のっそ、のっそ、という足取りです。
だいたい、大柄で、強そうな人が多いですので、
鬼が、金棒を持って、
歩いているような格好になります。

きょうは、パリ祭の、
メトロノーム速度のお話でした。





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2021年7月13日火曜日

調律の、フシギ


きょうは、調律の方が、来ています。
私のピアノは、ちょっと前に、調律したはずですが、
もう、ガタガタにくずれてしまったのは、
この異常気象のせいだと思います。

ロワール地方の初夏は、もっとカラッとしていて、
涼しいはずなのです。
けれども、
今年は、6月ごろにとても暑くなったと思ったら、
そのあとは、涼しくなって、
雨や風の日が続いています。

とても7月、とは思えないほど涼しく、
雨も多いです。
湿気の高さといったら、東京より高いこともあります。
そんなことは、この40年来初めて!

おかげで、音楽院でも、どこでも、
ピアノは、ガタガタにくずれてしまっています。
「風が吹くと桶屋がもうかる」ですが、
湿気が来ると、調律の方は、もうかるのかもしれません。

それにしても、フシギなことがあります。
気温の変化で弦が動くのは、わかります。
けれども、
なぜ、湿気が影響するのでしょう?

弦は金属ですし、
チューニングピンを止めている部分も、金属なのに、
なぜ、湿気が関係するのか、です。
湿気で金属がふやける、なんていうことは、
ないはずです。

それを、きょうは、教えてもらいました。

ピアノには、
「駒」もしくは、ブリッジという部分があります。
それは、弦の振動を、
ピアノの共鳴板に伝える部分です。
それは、バイオリンにもあります。
真ん中に、弦を支える、白木の小さな橋があるでしょう。

ピアノにも、それがあります。
今まで、あまり気にしていませんでした。
それが木でできているのです。
それが湿気でふくらめば、その高さが変わって、
弦も動いてしまいます。

あ〜、なるほど!と、
感心しました。

徐々にやって来る湿気は、いいですが、
こうも、突然、思いっきりやってくる湿気は、
ピアノには、
ちょっと、やっかいです。

さて、
ようやく、今さっき、調律もすみました。
試しに弾いてみますと、元の、あの、いい音になっていました。
ホッとしました。
ちょっと湿り気っぽい、響きでした。
それはともかく、
これで、また、しばらく、楽しめます。



 


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2021年7月12日月曜日

効率的に上達する


 ピアノを効率的にレベルアップするには、
姿勢、手の形などを、きちんとしておく方が良いです。

そして、順を踏んで、練習を続けていれば、
必ず、どんな人でも難しい曲だって弾けるようになります。

そのために、
注意することは、まず、
「本は180度以上、開かない」のと同じように、
指や手も、大事に使います。

ヒザや、ひじは、180度以上開かないのですが、
どういうわけか、手の関節は、
180度以上開いてしまいます。

インドのダンサーなどは、指をそらして、
その美しさを、使ったりします。

ですが、
ピアノを弾くときは、手は指の開きは180度以内がいいです。
特に、
指先の関節。
ここが、いつも180度以上開いてしまっている人が、
たまにあります。

そうすると、
タッチがダイレクトではなくなりますので、
タイミングが、甘くなります。
速く、粒を揃えたいときに、そんなブカブカの指では、
うまくいきません。
のろくなります。
きちんと、潮干狩りで使う、熊手のように、
指先を整えておくのがいいです。

また、
第3関節も、同じことが言えます。
ここは、必ず、180度以下にします。

音もスカッとしますし、
指、手を大事にしていることになります。
正しく使って、
ケガを防いで、効率的に上達できます。










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2021年7月9日金曜日

ゴム製の、ルバート



フランスにも、日本にも、ルバート演奏が苦手な方はあります。
私も以前は、そうでした。
いっぱい練習しました。

逆に、
生まれつきかどうか、知りませんが、
ゴムでできたような超柔軟ルバートを、
思いっきり、かける人もいます。
そういう人を、ピアノで伴奏しようとしたら、
もう、その、むずかしいこと、むずかしいこと。

どこで、どう、思いっきり音を伸ばして、
そして、
どこで、ずんずん進むのか、いつも、見張ってなくてはなりません。
ピヤァーッと出発されてしまって、
ピアノ伴奏の私は、取り残されそうになったりします。

まぁ、
たくさん、合わせをさせてもらって、
本番に臨むしかありません。
試験などですと、時間が足りないことが多いです。

そして、
本番で、何が起こるかわかりませんから、
ドキドキします。
楽譜には、矢印がいっぱい。
ここで進む、
ここで、ゆっくりになる、と、
そういうことを矢印でしるします。

でも、そんな印には、限度がありますから、
カラダ全体で、音を聞いて、
一緒に音楽をやる、ということになります。

うまくいかないと、あと味は良くありません。
もし、
うまくいったときは、
その一体感が、ものすごく、心地いいです。





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2021年7月8日木曜日

自転車に乗ったおじさん(ルバート奏法)

きのうは、ルバートのやり方を、フランス国鉄にたとえて説明してくれた
お師匠の話をしました。

その同じ師匠が、
また別な時に、自転車の話でルバートを説明してくださいました。

その時描いてくださった、鉛筆の図は、
今でも、
私の頭の中にあるのです。
その図を、皆さんにもお見せしたいと、
さがしてみたのですが、
どこにあるのやら。
(見つかったら、お見せします)

さて、
それは、簡単なことです。

自転車に乗ったおじさんが、
坂道をのぼって、こいでいるところを
想像してごらんなさい」

と、山の図を描いて、
矢印で、おじさんの動きを。

「ね、きついでしょう。
上へ行けば行くほど、きついから、
がんばる。
でも、なかなか進まない。

フーフー言いながら、
やっと頂上にたどり着く。

次に、
下りに入ります。
はじめのうちは、ゆっくりですが、
 だんだんスピードが出てきます」

ということです。

なるほど。
その時、ショパンを弾いていたのか、
なんだったのか、
忘れましたが、
ともかくルバート奏法に手こずっていた私に、
手を変え、品を変え、
説明してくださいました。


ヒントになりましたら。


* まとめ

ルバート奏法に、自転車おじさん






 


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2021年7月7日水曜日

テンポルバートを、国鉄に例える

テンポ ルバートのやり方は、なかなか説明しにくいのですが、
ある時、師匠が、一発で説明してくれたことです。



「ルバートは、SNCF(フランス国鉄)とおんなじです」

と、
ピアニストで指揮者でもあられた師が、
のたまわれました。

えっ?と、
びっくりしました。


どういうことかと言いますと、
ちょっと遅れが出たら、その遅れをどこかで
修復しなければならない、ということです。
つまり、
ゆっくりしたら、その後で、少し走る。
または、
ちょっと走りすぎたら、その後で、ゆっくり目にする。

だいたい、プラスマイナスゼロになる。
そこを押さえておけば、
上品なルバートになる、というご説明でした。

そうでなくて、
走ることだけをやったり、
ゆっくりだけをしていますと、
ちっともルバートになりません。

「時」が盗まれてしまった、というのが、
テンポルバートの意味ですが、
では、どうすればいいのか、と頭を悩ませることもあります。
自由すぎて、逆にむずかしく感じますが、
だいたい、
こういう風に考えていると、
かけやすくなります。

それ以来、
大きなルバートをかけても、
なんとなく節操が出てきたように思います。


あともう一つ、
ルバートについて、
この師匠が、わかりやすく説明してくれましたので、
それは、あした、書きます。

* まとめ

ルバートは、JR と同じ(私鉄でもよい)




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2021年7月6日火曜日

つなぎの部分で、差がつく

小さな曲でも、長い曲でも、ピアノを弾く時に、ここを押さえておくと、
グッと、感じが伝わるようになります。

それは、
つなぎの部分を、よくさらうことです。

ひとフレーズが終わった時、そして次のフレーズに入る時、
または、
A が終わって、B に入る時、など、
ちょっと感じが変わる時。

電車のワゴンがいっぱいつながっている、
その、連結器にあたります。

一つのパートに集中して、
それをよくさらったら、あとは、
パートとパートのつなぎを、さらいましょう。
どのように、雰囲気が変わるのか。
どう、間を取るのか。


長いことも弾き続けていますと、
あまりに慣れすぎて、
いろいろな展開が、
「あたりまえ」になってしまうこともあります。

でも、聴く人は、初めて聴くのです。
その人の気持ちになって、曲を、展開させるのがいいと思います。
まるで、お話を読んで聞かせるように、
次のパートに入っていく練習をしておくと、
自分でも、つられて、
もっと、音楽的に弾けるようになったりします。



* まとめ

「自分はストーリを知っているけれど、
聴く人は知らない」ということを、思い出す。



 


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2021年7月5日月曜日

ピアニストの腕は


「ふだん塾」の受講生の方には、
はるか、アメリカから来てくださる方もあります。
その中に、
大人ピアニストの、「野ばらさん」という方が
ワシントン州に、おられます。

先日、その方が、
お庭のことをお話しになっていて、
ラズベリーの収穫だとか、
さくらんぼの収穫だとか、
さくらんぼのタルトを作るのが忙しい、ということを聞いて、

まぁ、なんていいこと、と、こちらまで、うれしくなりました。
見せていただけたらなぁ、と思っていました。
(特に、さくらんぼは、私の大好物です)

その方が、
写真を送ってくださいました。
拝見しますと、
それは、それは、見事な、本格的なお庭です。
長年かけて、荒れ地だったのを、こんな風に、
ご自分で、作られたということです。
それも、
「女の細腕(?)1本で、ツルハシを振り回しながら」!

こんなことができるのだ、と、
びっくりしました。












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2021年7月2日金曜日

音楽脳みそ

けさの新聞、フィガロ紙に出ていた記事によりますと、
楽器を演奏する人の脳みそは、
しない人の脳みそと、とても違う、ということです。

その違いは、
楽器をする人にとって、有利な違いです!
グッドニューズです。


そういう話は、
以前にも、日本の脳神経学者で、かなりのレベルのピアニストである方が、
ピアニストの脳みそを観察して、
同じようなことをおっしゃっていました。


老いることも遅くなるので、
いつまでも、若々しくいられるし、
平均よりも、上機嫌でいられる、ということです。


音楽を聴いて、感動するだけでも、
脳にいい刺激を与えるそうですが、
楽器を定期的に練習する、というのは、
ある特定の場所を、発達させるのだそうです。

そして、脳みその働きは、
いつまでも、柔軟性を保つそうです。

70歳以上の人にも、
わざわざ、楽器を習わせることを、
フランスのある場所で、奨励しているとのことです。

そんないい話、と知って、私は、
ああ、よかった、

そして、

一体、これから先、
(歳を重ねていくうち)どんな風になるかな、と
ちょっと興味深く思います。




 



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2021年7月1日木曜日

ハチャメチャに、うまい人

きのう、ある人のピアノ演奏を聴いていて、感心していました。
ものすごく、うまいです。

表現が豊かで、
センスが、機敏で、コロコロと早く変わる雰囲気を、
上手に、なめらかに表現していくのは、
まるで、スノーボードの超人のよう。
上手〜、と嬉しくなりますし、

同じピアニストとして、勇気づけられるのか、
それとも、圧倒されてしまう気持ちか。。。
両方の感じがします。

あの小澤征爾さんが、どこかで書いてらっしゃいましたが、
「まぁ、うまい人は、よく練習をしている。
もともと才能があるのに、
あんなに練習しているのだから、
ふつうの人は、なかなか追いつけない」というようなことを、
おっしゃっていました。

ハイレベルでは、そういうことになってきます。
ため息が出ます。

さあさあ、練習!


 

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2021年6月30日水曜日

「まぁるい音」にする

初心者の方には、あまり音色についてはお話ししませんが、
それでも、今のうちから気にしておくと、トクだと思います。

ピアノの音色というのは、不思議なもので、
10人いれば、10人違った音色があるように思います。
私の師匠によれば、
それは、その人の骨格、筋肉、そして、
その使い方からくるもので、
いわば、指紋とか、声紋のように、その人独特なものだそうです。

とはいうものの、
その、骨や、肉の使い方によっては、
かなり音色は変わってくるとは思います。

例えば、
ただ単に叩きますと、そういう音が出ます。
「単なる音」という感じです。
もし、手首を硬くして、叩けば、
音も硬くなるみたいですし、
また、手首も、ちょっと痛くなります。

逆に、
車のクッション性みたいに、
バネの動きを手首に加えてやると、
そういう音になります。
クッションの効いた、ほわんとした音になります。

特に、f, ff, fff の、強い音の時、
ほわん + 大きい音 にしますと、
大変、好感が持たれます。
深く、よく響く楽器だなぁ、という感じになります。

どんな人でも、
耳に、ガンガン、キンキンくるような音は、
ちょっといやだなぁという感じがしているようです。
だいたい、いい楽器、というのは、
深くて、あたたかい音がよく出ます。

ですので、
手首に、クッションをつけてやる、というのは、
初心者の時期に、習うといいと思っています。
いい音が出せる、というのは、
ものすごくいい持ち味だと思います。
おトク、だと思います。




Chiyo

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フランス在住ピアノ講師

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