2021年7月13日火曜日

調律の、フシギ


きょうは、調律の方が、来ています。
私のピアノは、ちょっと前に、調律したはずですが、
もう、ガタガタにくずれてしまったのは、
この異常気象のせいだと思います。

ロワール地方の初夏は、もっとカラッとしていて、
涼しいはずなのです。
けれども、
今年は、6月ごろにとても暑くなったと思ったら、
そのあとは、涼しくなって、
雨や風の日が続いています。

とても7月、とは思えないほど涼しく、
雨も多いです。
湿気の高さといったら、東京より高いこともあります。
そんなことは、この40年来初めて!

おかげで、音楽院でも、どこでも、
ピアノは、ガタガタにくずれてしまっています。
「風が吹くと桶屋がもうかる」ですが、
湿気が来ると、調律の方は、もうかるのかもしれません。

それにしても、フシギなことがあります。
気温の変化で弦が動くのは、わかります。
けれども、
なぜ、湿気が影響するのでしょう?

弦は金属ですし、
チューニングピンを止めている部分も、金属なのに、
なぜ、湿気が関係するのか、です。
湿気で金属がふやける、なんていうことは、
ないはずです。

それを、きょうは、教えてもらいました。

ピアノには、
「駒」もしくは、ブリッジという部分があります。
それは、弦の振動を、
ピアノの共鳴板に伝える部分です。
それは、バイオリンにもあります。
真ん中に、弦を支える、白木の小さな橋があるでしょう。

ピアノにも、それがあります。
今まで、あまり気にしていませんでした。
それが木でできているのです。
それが湿気でふくらめば、その高さが変わって、
弦も動いてしまいます。

あ〜、なるほど!と、
感心しました。

徐々にやって来る湿気は、いいですが、
こうも、突然、思いっきりやってくる湿気は、
ピアノには、
ちょっと、やっかいです。

さて、
ようやく、今さっき、調律もすみました。
試しに弾いてみますと、元の、あの、いい音になっていました。
ホッとしました。
ちょっと湿り気っぽい、響きでした。
それはともかく、
これで、また、しばらく、楽しめます。



 


Chiyo

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