2021年8月9日月曜日

「よく聞いて」と言われる

フランスの先生のレッスンを見ていますと、
「よく聞いて!」と、先生が言っていることがあります。
ピアノに限らず、どんな楽器でも、
そんな言葉を、たまに聞きます。
(日本でも、そうかもしれません)

さて、
フランスで初めてそれを聞いたときは、
私は、ちょっとビックリ。
ピアノを弾いているのだから、
「聞いて」いるに決まっていると思っていました。
「聞く」のと「聞こえる」のでは、フランス語では動詞が違います。
そのことかしら、と思ったり。

でも、まぁ、考えてみれば、
指が動いていても、
楽譜を読むのに夢中だったり、
「あそこ、うまくいくかな」と考えていたり、
ここは、こんな感じで行こう、と想像力をたくましくしていたり、と、
色々なことをやっているのです。

そして、
聞き方にもいろいろあります。
声部のバランスを聞く、とか、
メロディを、まるで今歌っているように聞く、とか、
音色をチェックする、とか、
リズムだけを聞く、とか。

そのように、色々やってみて、
だんだん曲が出来上がってきます。
最終的には、
聞きながらも、かなり楽しめるようになってきます。
また、
「ゾーンに入る」というのは、
大げさかもしれませんが、
何も考えていない、特別な状態になることだって、
まれには、あります。






 


Chiyo

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