2021年2月5日金曜日

練習が、ラクチン

子どもさんは、ピアノ練習が好きでないことが多いです。
私も、子どもな部分が大いにあるせいか、練習しないで上手くなりたい、と
思うことはよくあります。

寝ている間に、インストールされる、とか、
ブルートゥースで、新しい曲を脳みそに入れちゃう、とか、
想像は、やみません。

子どもさんに、そういう話をすると、
そうだ、そうだ、と、一緒に手を叩いて笑います。

ピアノ練習だけは、新しいテクノロジーでは、
うまくいかないようです。
ですので、
コツコツと、練習するわけです。

練習は、まぁ、面白くない時もありますが、
そして、
「音が苦(おんがく)」になってしまうこともありますが、
それが、
自由に弾けるようになるための道だと思えば、
ちょっとは、気分も変わってきます。

すると、
ちょっとゲームのようにもなってきます。
それには、ステップ by ステップにしてみます。
昨日は、これだけできた。
今日は、もうちょっとレベルアップ。
先週は、こうだった、
今週は、こう。

ゲームだって、いろいろレベルがあるようです。
どんどんアップしていくのが、楽しそうです。
レベル1から始めて、
少しずつ上げていく。

そう思って、
ゲームを楽しむと、
本当にラクになってきますから、不思議なものです。
文字通り、音が、楽(ラク)になったりします。


* まとめ

練習を、ゲームソフトと考えてみる







Chiyo

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2021年2月4日木曜日

完璧にやろうと思うと

これは、私のクセなのですが、すぐ、完璧にやろうとしてしまいます。

ですが、完璧にできたことは、今までに一度もないのです。
これだけは、完璧に確かです。

ミスをしないように弾こう、とか
音楽的に、ここはこうして、あそこはこうして、とか、
こないだ、ああできたのだから、今回もそうやる、とか、
いろいろと、欲深く、ピアノを弾いています。

さて、その一方で、
自分でも、気に入ったという演奏ができた時というのは、
どういう時なのか、と考えてみますと、

それは、
やっぱり、楽しかった時です。
なんだか、その曲と、自分とが、ぴったり合わさって、
勝手にうまくいっちゃった、というような感覚です。

誰かとっしょに弾いているとき、
そういうのが、如実に感じられます。
ぴったり合ってしまうような時、
それは、実に甘い、蜜のような楽しい時間です。

きのう、
ある人と、ピアノドュエットをしていて、
そんなことを思いました。

しっかり練習した後は、
なんというか、
まかせるような感じで、波に乗ってしまった感じです。

もしかすると、
アンサンブルをやると、
そういう感覚が、より手軽に育つかもしれません。
今は、
なかなかできませんが、
そのうち、できる日が来ると思います。



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2021年2月3日水曜日

コロナと、子ども

今、私の勤める音楽院では、通信簿をつける時期です。

今回の通信簿は、コロナのせいで、
特殊です。

点数をつけずに、ちょっとしたコメントを書くだけになっています。
結果には、あまり注目しないで、
たゆみなく練習しているかどうかを、
上中下で、評価する、となっています。

もともと、
私は、ピアノで通信簿をつけるのには、賛成していません。
生徒さんそれぞれが、
それぞれのペースで、ちゃんと進んでいるのですから、
他人とか、基準と比べるのは、必要ないと思うからです。

とはいっても、
フランス中がこういう制度なので、
しかたありません。
適当に、あしらっています。

それはともかく。

今回の通信簿が、結果重視ではなくて、
努力に注目する、というのは、
コロナのせいで、みなさんあまり結果が出ないだろうという
前提があります。
ですが、
私の見ているかぎり、
子どもたちも、思春期の人たちも、けっこう、ちゃんとやっています。
着実に上達しているようです。

コロナでなくったって、
弾けない時もあれば、
弾ける時もあります。
どちらかというと、コロナのおかげで、
一人でピアノに向かう時間が増えている、くらいです。

今、発表会や、音楽会がないのが、
ちょっと残念ですけど、
晴れて、そういう機会ができた時には、
みなさん、喜んで、腕前をご披露するのだと思います。
ただいま、充電中。

楽しみです。





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2021年2月2日火曜日

ラクな、練習法

あなたにとって、一番ラクな練習法は、どんな風ですか?

私は、
もう長年、失敗を繰り返しているので、
だいたい、やり方は、つかめてきました。


失敗というのは、
気分や、雰囲気で弾いているうちに、
勝手なクセがついてしまって、
後になって、それを取り除くのに、手間がかかる、というものです。

もしくは、
行き詰まっているのはわかるけど、
どこがどうなっているのか、わからない、ということです。

良い練習法は、いろいろありますが、
原則は、シンプルです。
はじめから、
正確に弾いてればいい、ということです。
(ゆっくりでいいのです)

あとは、
自分のペースで、コツコツとやっていれば、
必ず、ゴールに着きます。

* まとめ
 
「正しい弾き方で、ゆっくり」が一番ラク



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2021年2月1日月曜日

嫌いだったものが、大好きになる


先日、子どもさんのモチベーションについて書きましたが、
その続きは、ちょっと不思議です。
やっぱり、親御さんは、あれでよかったのかもしれない、ということです。

子どもさんが、「ピアノを弾きた〜い」というのではなくても、
親御さんに勧められて、ピアノを始めるケース。
そして、
なんとなく、コツコツやっているうちに、
やっぱりピアノはいいな、と思ってしまうことが、よくあります。

しかし、その逆もあります。
今、そういうケースをよく見ます。
大人になって、再開された方の中で、
小さい頃は、ピアノが嫌でしかたなかった、とおっしゃるのです。
でも、
今は、大好きというご様子です。

ですので、
やっぱり、親御さんが勧めてくださったのは、
よかったな、と思います。

ご縁だったのだなぁと、
不思議で、楽しく、思います。



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2021年1月29日金曜日

弱みだと思っていたら


 「私は、譜読みが下手だから」という人が、けっこうあります。
ところが、おかしなことに、
拝見していますと、譜読みがとても、上手なのです。

どういうことなのでしょうか?

そういえば、
ある試験で、ある課題曲を弾いた時、
ものすごく苦労したことがあります。
でも、
試験で比重が重い曲のため、手を抜くことができません。
弾いては工夫し、また弾いて、を繰り返して、、、
とうとう弾ききりましたが、
とても自信は、ありませんでした。
「終わって良かった」、くらいの気持ちです。

それが、
審査の一人の方に、とても良かったとお褒めいただきました。
「えーっ?ものすごく苦労したのですが」と驚くと、
「だから、うんと練習したでしょ」と。
(あんまり嬉しかったので、その審査の方のことは、今でも覚えています)

それと同じようなことが、起こるのかもしれません。
譜読みが下手、と思ってしまったことがあって、
それ以来、
自分はダメだ、と、ムチ打って、練習してきたのかもしれません。
それで、上手くなった。
それとも、
もともと、そんなに下手だったわけではないのかもしれません。
幼い子どもの頃、誤解してしまったのかもしれません。

自分が思い込んでることが、
けっこう、そうでもなかったりします。
特に、謙虚な日本の方には、そういうことが多いような、
そんな気が、私は、します。





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2021年1月27日水曜日

うまくいってたのにぃ!

これは、オンラインではなくて、
オンラクイン(音楽院)で、よくあることなのですが。

お家で、一人で弾いていた時には、うまくいっていたのに、
先生の前で弾こうとしたら、どうしてもうまくいかない、悔しい、
ということです。

それは、よくわかります、
あれ、家では、うまくいってたのに、と思ったとたん、
調子が変になります。
「どうして?!」と、思えば思うほど、です。

こういう時は、あわてずに、というのが、
私のアドバイス。

それと、
もしかすると、そこがほんのちょっとだけ、
新しすぎ、ということもあるかもしれません。

いずれにしても、
お家で、うまくいっていた、というのは、真実だ、と
私は、知っています。
「言い訳だと思われやしないか」なんて、
心配は、ご無用です。

ある、昔のピアニストによりますと、
ピアノの曲を覚える時は、
曲を覚えるだけではなくて、
ピアノのそばにあるもの、
カーテンの色とか、
部屋の匂いとか、
床の模様とか、
全てをひっくるめて覚えてしまうそうです。

ですので、
その環境から抜け出して、
別なピアノに向かった時、
覚えていたことが、ぐらっと、揺らいでしまうことは、
よくあるのだそうです。

ですので、大丈夫。
その調子で、別なピアノで練習したり、
失敗したり、を
繰り返しているうちに、だんだん、
しっかりしてきます。

そのまま、お続けください!

* まとめ

続けていれば、水陸どこでも通用するようになる


 


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2021年1月26日火曜日

「いいなぁ、こうなりたいなぁ」と強く感じました



「ふだん塾」の受講生の方から、こんなメッセージと、
駅ピアノの動画が、届きました。

ピアノが、ただピアノの楽しさだけでなくて、
それ以上のことがあるみたいだ、というお話です。
とても、心にしみましたので、
ここに、そのメッセージを載せます。


くださったのは、
60才を前に、長年の夢であるピアノを習い始めた男性の方です。
初心者です。
思い切って、「ふだん塾」にいらっしゃいました。
(私は、たいへんうれしいです)

今、とてもいいペースで進んでいらっしゃいます。
77歳の男性の弾かれる駅ピアノの演歌に、心を動かされたとのこと。
動画を見れば、実に、心のこもった音楽が、
奏でられていました。


コロナが落着して、駅ピアノが復活したら、
今度は、この方が、
駅でピアノを奏でられるはずです。
こう、なれます。

もうすぐです!



*****


お手すきの時にでも・・・

以前からたまには見ていたのですが、
NHKの空港ピアノ、駅ピアノ、街角ピアノなどをよく観るようになりました。

番組でピアノを弾いた人・・・日本人、外国人問わず、
ピアノへの想いや音楽への思いは人それぞれですが、
何か共通するものがあるなぁと感じてます。

ピアノが好き!、音楽が好き!だけではないような気がするのですが、
どうでしょうか。
登場した人たちの人生をピアノがささえたり、
ささえてもらった後も ピアノと素敵な付き合い方をしている人が多いなぁと思います。

正直なところうらやましいです。

NHKの違う番組で「ドキュメント72時間」があります。
番組のHPにはこうあります。

「ファミレス、空港、居酒屋…。
毎回、ひとつの現場にカメラを据え、
そこで起きる様々な人間模様を 
72時間にわたって定点観測するドキュメンタリー番組。
偶然出会った人たちの話に耳を傾け、
“今”という時代を切り取ります。」

この番組も好きでよくみているのですが、
年末に再放送ですが、
神戸駅の地下街にあるピアノを定点とした番組を放送してました。
このピアノは多い日で100人以上が演奏に訪れるそうです。

この放送の中で77歳の男性が、
私の評価になりますが)
本当に上手にピアノを弾かれていました。
それに加えて、
彼のコメントも目頭があつくなる素敵なものでした

・・・北の旅人・・・

この男性はなんと、
私とほぼ同じ歳からピアノを始めたそうです。
それも独学で。
駅ピアノ、空港ピアノをみてきましたが、
年末のこの番組のこの男性を観た時に
「いいなぁ、こうなりたいなぁ」と強く感じました。

その場面を録画しましたので、もしよかったらご覧ください。

ご多忙と思いますので、お手すきの時にどうぞ(^^)/

*****

ステキなメッセージを、
ありがとうございました。


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2021年1月25日月曜日

「ルーチン化」のすすめ

子育ての大変な時期だったり、お仕事を持ちながら、
ピアノを練習なさっている方々は、本当に熱心だと思います。

ちょっとでも、何かあると、すぐに時間が取られてしまって、
なかなか、思うようにいかないと思います。
そんな中、続けてらっしゃる方を拝見していて、
すごいなぁと、こちらまで嬉しくなります。
拍手したくなります。

逆に、音楽院で、
ちっちゃな、小学生くらいの生徒さんが、
「今週は、忙しくって忙しくって、時間が取れなかったんです」なんて言うのを聞くと、
びっくりを通り越して、
なんだか、落語を見ている気持ちです。
クスッと、笑ってしまいます。
きっと、お家で、ふだん、親御さんがそういう言葉を使っているのだろうな、と
想像してしまいます。

さてさて、
大人の方の、練習時間確保の件です。
もし、それで悩んでいらっしゃる方が、ありましたら。

1)まず、
もし、思うように時間が取れなくっても、
反省しない、と言うことは、前提です。
「あぁ、ダメだった」と考えずに、
進みます。

2)それから、
もう一つ、やっておくといい、というものに、
「ルーチン化」と言うのがあります。

何時から何時まで、ピアノ、

と書いて、どこかに貼っておくのです。
そして、それを、淡々とやる。
やる気なくても、あっても、
音楽的でも、なくても、
あまりかまわずに、
ともかく、定期的に、淡々と。

(これは、合う人と、合わない人があるみたいですので、
試してみる価値は、あります)

これは、かなり強力です。
短い時間でいいですから。

しばらくすると、歯を磨くのと同じくらい、
生活の中に、はまり込んでしまうかもしれません。



* まとめ

 ピアノ練習を、ルーチン化





 


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2021年1月23日土曜日

ピアノは、フレージングが下手

表現力アップシリーズ、その9は、フレージングのコツです。

「ピアニストが、フレージングが苦手」ということはないのですが、
ピアノという楽器は、
ほったらかしておくと、すぐに、フレーズとはかけ離れた行動をします。

例えば、日本語で、
初めまして、Chiyoです」という文章(フレーズを)言うとします。
はじめまして、の、
「は」の音に、アクセントをつけて、文章を始めることは、
あまり、ありません。

」は、柔らかく、
そして、
」のあたりで、ちょっと力を込めたりします。

ふつうの会話では、だいたいそうなります。

ところが、
ピアノと言う楽器は、なにせ、叩く楽器ですので、
気をつけていないと、
出だしに、アクセントがつきやすいです。

そこを思い出すと、
うまくいくことが多いです。
叩くのではなくて、自然と、押すジェスチャーになります。
それだけで、すぐに、フレーズらしくなって、
歌いはじめます。


* まとめ

フレーズの出だしは、叩くのではなく、押してみる




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2021年1月22日金曜日

進んでいないような感じ

以前はうまくいっていたはずなのに、
なんだか急にうまくいかなくなったような、感じにおちいることはあります。

いくらやっても、先生は、首をたてに振ってくださらない。
なんだか、自信もなくなってきます。
楽しさも、どこかへいってしまいます。

そういうことは、私には、よくありましたし、
今でも、そういうことは、起こります。
ですから、
生徒さんが、そういう気持ちでいらっしゃるようなのを、
私も感じたりします。


今、新しいことに挑戦している時に、そういうことが起こると思います。
新しい技術とか、
今までやったことのない、表現の仕方とか。
それは、あまり心配する必要もなく、
ただ、淡々と練習していればいいことなのです。

ですが、それとはウラハラに、
ご本人は、ずいぶん思いつめたりしていることもあります。

ですので、
「早く、この峠を登りつめてしまえば、
あとは、楽になれますよ、
一段階、大きくレベルアップして、
いい景色が、見えるようになりますよ」と
心の中で、応援したりしています。

そうでなくて、私が妥協してしまえば、
上達がそこでストップしてしまうほか、
また、別な時に、おんなじテーマに、
突き当たる、ということです。
ですから、私は、妥協しないことが多いですが、
相手によります。それは、様子を見ながら、です。
その手加減は、微妙です。

それが成功して、
グーンとレベルアップなされたあかつきには、
私は、すごく嬉しいです。
「冥利につきる」というのは、これかな、と
思います。

今週は、そういうケースが、バラバラっと、
いくつかありました。
とっても嬉しいです。

よく頑張られました!
拍手、拍手!




 


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2021年1月21日木曜日

耳コピ、九官鳥

私は、ある程度は、耳コピはできますが、
もっともっと、できる人を見ると、「すごいなぁ、私もできたらいいのに」と
思います。
(耳コピというのは、聞いたものを楽器で再現することです)

いつも楽譜をジロジロ見ては、ピアノを弾いているので、
そっちの方が、自然と得意になってしまったのです。
つまり、「目コピ」です。

でも、耳コピは、訓練次第で、上達します。
それができるようになると、
まずは、楽しいですし、
ほかの部分でも、ずいぶん相乗効果があるのです。
暗譜などが、楽チンになったりします。

ピアノ初心者の方でも、
興味ある方は、試されるといいです。

***

1)まずは、
 
童謡でも、
好きな歌でも、
コマーシャルでも、
なんでもいいですから、ワンフレーズ、心の中で歌う。

2)それを、ピアノで、
一本か、2本指で、さがします。

***

それだけです。
最初は、全然トンチンカンになるかもしれませんが、
それは、当然。
さがし続けます。

はじめは、ワンフレーズの半分でもいいです。
ともかく、やってみるといいのです。

私のように、
間違えるのが嫌いな人は、そういう作業を、
恥ずかしがったりしますが、
しかたありません。
人がいない時に弾くか、
電子ピアノなら、ヘッドフォーンをつけて。


この作業を地道にやっていると、
だんだん、できるようになってきます。

レベルが上がったら、
次は、
和音のコピーです。
これは、上級ですが、
これができたらもう、こわいものなしです。
かなり、いい線いっています。



* まとめ

「九官鳥」にをお手本に、訓練



 




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2021年1月20日水曜日

集中力について、その2

先日、集中力が続かない私の話をしましたら、
それについて、反響がありました。
集中が続かなくて、
すぐ、遊びたくなってしまうのは、
どうやら、私だけではないようです。

そして、
思い出したことがあります。
プロの仲間の、練習のし方です。
これは、
お手本とは言えないようなものばかりです。

すぐに、
ごろりと横になって、
電話をかけてくるピアニストもいます。
だらだら、だべったりします。

ずいぶん昔ですが、
コンサートバイオリニストですが、
見ていると、テレビを見ながら、練習していました。
テニスの試合を見ながら。

機械的な指の訓練だったら、
何も、それだけに集中していなくていい、と言っています。
私も、同感です。

そう言えば、
片手でピアノを弾きながら、
もう片方の手で、字を書く、とか、
弾きながら、電話で話す、というのは、
一昔前に教わった、ソビエト訓練法です。
そう言えば、
モスクワの人は、何しろ「電話でおしゃべり」が、大好きなのでした。

ピアニストも、バイオリニストも、
毎日、何時間も練習しますから、
こういうことになっちゃうのだな、と、
うなずいてしまいます。
深く、うなずいてしまいます。


音楽的な流れの勉強をするときは、
こういうのは、無理かもしれませんが、
機械的な訓練だったら、
たしかに、そういうのは、あり、だと思います。



 
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2021年1月19日火曜日

大人になって、始めるピアノ

先日、大人の方から「ピアノを習いたい」という連絡をいただきました。
フランスの地元の方です。
お声からすると、中年くらいの男性。

それが、
機動隊のお仕事を、なさっているそうです。
来週にも、ピアノが来ます、
初心者だけれど、出張でレッスンしてもらえないか、
ということでした。

その、ピアノを習いたい、
1日も早く、というワクワクのお気持ちが、
声から伝わってくるのです。
私も、うれしい!

機動隊員の方、というと、
毎日、ヒヤヒヤするお仕事なのではないかと思います。
特に、今のフランスは、です。
そんな中、ピアノを始めよう、と
思いつかれたようです。

それにしても、
私の知り合いの中には、
機動隊員の方が一人もいないので、
お会いしたいなぁと、興味を持ってしまいました。

残念ながら、
私は出張レッスンを行なっていないので、
がっかりなのですが、

もし、いつの日か、この方とお会いできたら、
いろいろ、インタビューしてしまうと思います。

きっかけは?
弾きたい曲は?
憧れのミュージシャンは?
(ついでに、
毎日、筋肉トレーニングなさっていますか?)
などなど。

こんな風に、
年を気にせず、
新しいことを始められるのは、素晴らしいなと思いました。
人生、まだまだです。
寿命は伸びていますし、
健康になるためのやり方も、よくわかってきていますから、
大人になっても、
いろいろなことを、始められる、ということです。

こちらまで嬉しくなってしまう、ご連絡でした。





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2021年1月18日月曜日

集中力が、続かない

ピアノの練習をしている時、自分の集中力のなさに、
ほとほと、イヤになることがあります。

もし、締め切りが迫っていて、
いついつの日に、これを弾く予定、というのならば、
お尻に火がついた感じになるので、
まぁ、集中は続きます。
それどころか、
時間のたつのが、早すぎて、困る感じです。
できないところを練習していると、
2時間や3時間、あっという間に、たってしまいます。

でも、
そういう時は、焦っている感じがあるので、
決して、いい気持ちではありません。

そうではなくて、ふだん、
じっくり練習している時のことです。
しばらく弾いていると、
お茶が飲みたくなったり、
郵便が来ているかどうか、気になったり、
今日の晩ごはんは、何にしようか、などと、
気になったりします。

そういう自分は、ちょっとイヤなのです。
きっと、もっと集中できる方は、あるのだと思います。

でも、
実は、これで、ずーっとやって来てしまったのです。
まぁ、どなたかに迷惑がかかるわけでもないですので、
このごろでは、あまり気にしないことにしています。

お茶が欲しくなったら、
お茶を飲みに行く。
点線でも、ずっと続けていれば、
長い目で見れば、長い線になるので、
なんとか、なるのではないか、
そんな感じです。



 


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2021年1月16日土曜日

「たて、横」で、聞く

表現力アップシリーズ、その8は、ポリフォニー意識です。

ピアノ曲は、ポリフォニーの曲です。
オーケストラみたいに、いろいろな楽器が一緒に弾いている、
それと似ています。
それを、10本の指で、やってのけてしまうのですから、
なかなかの、仕事です。

さて、
それを聞いて、うまく運転していきましょう。
大まかに言って、
たてと、横と、2つのききかたがあります。

、というのは、
メロディーについていく聞き方です。
たいていは、一番上の声部、ソプラノが歌っています。
たまに、バスのこともありますし、
アルトや、テノールなど内声のこともあります。

いっぺんに全部聞くというのは、むずかしいですから、
まずは、全部弾きながら、
ソプラノや、バスだけを、追って、聞く。

次に、
たてに聞く、をします。
それは、和音を、たてに聞く、ということです。
下の音から始まって、上まで、いくつ音があるかわかりませんが、
それを、バランスよく、弾きましょう。
どこを、どうすれば、よく響くか。
この音は、ぜひ、響かせたい、というのも、
出てくるかもしれません。

たいていは、まず、両はし、
つまりソプラノとバスをくっきり。
あとは、もうちょっと柔らかめに。

練習の時に、
この2つの聞き方を、ちょこちょこっと、
やっておくと、
ずっと立体感が出てきます。
深みのある、音楽になります。


* まとめ

ポリフォニー技術を、高める工夫
「たて、横」




 


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2021年1月15日金曜日

指使いは、魔法使い

指使いを、ちょっと変えただけなのに、グッと弾きやすくなることがあります。
ふだんから、指番号は、めんどくさいなあ〜と思っている人でも、
アラっ、と驚いたりします。

また、
ゆっくり練習の時は、これでいいと思っていても、
テンポを上げたら、きつくなってきた、ということもあります。
そういう時は、もう一度、指使いを見直します。
そして、
また、スムースに行くこともあります。

と、
そんなわけで、
指使いは、けっこう大事な役割をしています。

先日、
オンラインの、フランスの生徒さんで、
「疑問の時は、すぐに指使いを教えてもらえるので、
今ではスマホは、まるで、
『アラジンの魔法のランプ』です」
と、言ってくださった方がありました。
ちょっと嬉しくなりました。

私は、アラジンではありませんが、
「魔法の指使い」を、一緒に考えていきましょう。
スマホを、こすってくだされば、
わりとすぐに、登場いたしますので!



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2021年1月14日木曜日

完成への、近道は

曲をはやく完成したいと思って、演奏動画を見たり聞いたりすることがあります。

もちろん、
ふだんから、憧れの演奏を聞いていることは、
耳やセンスを養うことになります。

それは、とってもいいことなのです。
ですが、
今練習している曲を、一生懸命聞いても、
状況は、そうはうまくいかないこともあります。

一流のシェフならば、
一品を味わって、
「あ、これは、これこれを、こうして作ったのだな」と
わかってしまうことはあるそうです。

でも、
ふつうの人は、
知らないお料理を味わっても、
レシピが、すぐ頭に浮かぶわけでもありません。 
一番、手っ取り早いのは、
レシピを手に入れて、
それに従って、順々にやっていくことです。

それと同じで、
ピアノの曲も、他の人の演奏を聞いても、
やり方は、よくわからなかったりします。
一番の近道は、
楽譜を自分で読んで、
いつもの通り、じゅんぐりにやっていくことです。

皮をむかずに、お鍋に入れてしまって、
煮えたあとで気がづいて、
慌てて皮をむいたりすると、余計に手間がかかります。
それより、
順番に、やっていくのが、
一番はやいと思います。


* まとめ

一番の近道は、いつもみなさんがやっている通り






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2021年1月13日水曜日

ミスタッチに、鈍感になる

どんな人でも、ミスタッチは、イヤでしょう。
先日、YouTube にアップしようと思って、動画をとった時、
ミスタッチが、気になりました。

次に弾く時には、そこをミスしないようにしよう、と
思います。

でも、次に弾いた時は、別なところで、
隣の音を、引っかけてしまいました。

そんなことを考えているうちに、
録音しながら、
一体、自分がどんな曲を弾いているのかも、
わからなくなってきます。

という経験は、何度も、してきていますので、
録音するのは、そのへんで、ストップしました。

そして、
ミスタッチのある録画をアップしました。
この曲を知っている方が聞いたら、
「あ」、と思われるかもしれません。

でも、
私としては、
曲の印象の方を、大事にすることにします。
それにしても、
正直言いますと、
「あ〜、あそこ、気になるな」という気持ちは、
残ってしまいます。


あえて、
ミスタッチに鈍感になることにします。





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2021年1月12日火曜日

テンポルバートは、微妙

表現力アップシリーズ、その7は、テンポルバートについてです。
ロマン派の、特徴の一つです。

これは、中級以上になります。

これを、センス良くできるようになるには、
やはり、ルバートなしのもの(古典ものなど)の経験がある方がいいです。
それなしに、
単に、気分で、テンポを上げたり下げたり、では、
カオスになります。

まず、一曲を通して、
一定のテンポで、弾ける、ということが必要になります。

そのあとで、
そのパルス(拍)を、コントロールして行くと、
うまくできるのです。

仮に、方眼紙が、
ゴムやシリコンでできているとします。
その方眼紙を、引っ張ったり、
縮めたり(そんなことはできませんが)したら、
マス目が、どうなるか。

そんなことを、思い浮かべながら、
パルスを、縮めたり、伸ばしたりしていく、
そんな感じです。

手始めに、
rit. リットが上手にできるように、
練習するのがいいでしょう。
徐々に、ゆっくりして行く、
これをとことん、練習しましょう。

* まとめ

中級の人も、初級の人も、まずは、
rit. リットを練習




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2021年1月11日月曜日

生徒さんから、教わる

教える仕事をしていて、逆に、教えてもらう、ということは、
実は、多いのです。

例えば、
生徒さんを観察していて、
毎日のように「どうして、ここがうまくいかないのだろう」と、
考え続けていますと、
それが、結局、自分のテクニック向上に役立ってしまった、ということ。

その数は、もう、数え切れないほど、多いです。

それから、
もう一つ、レパートリーのことです。
私の知らない分野で、美しい作品があるのを、教えてくださるのは、
生徒さんたちです。

今までに、
例えば、久石譲さんの作品、
それから、日本のビデオゲームの曲など、
たくさんの質の高い作品を、教えてもらいました。

ですので、今では、
いつも私は生徒さんにインタビューをして、
好きな曲、聴いてる曲を、書き留めています。
そして、聴きに行きます。
おまけに、その、楽しいこと!

さて、
今回は、「ふだん塾」の日本の受講生の方に、
素敵な曲を、教えていただきました。

松任谷由実さんの、
「春よ、来い」という歌を、ピアノソロにアレンジしたものです。
歌詞を見ると、
なんだか切なく悲しい曲です。
もちろん、このアレンジも、やり場のない悲しさのある曲です。

いい曲を教えていただきました。
さっそく、私も練習して、弾いていましたら、
こちらの友人が、気に入ってしまいました。
楽譜を貸してください、と頼まれました。
というわけで、この曲は、
フランスにも、伝染しつつあります。

教えるという作業は、
だから、楽しくてたまらないです。


「春よ、来い」→







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